キミノオト
私は、水野海音(みずのあまね)。
社会人4年目の22歳。
田舎で生まれ育った私だけど、付き合っていた彼氏からの暴言や繰り返される浮気に耐え兼ねて別れを切り出したところ、逆上されてつきまとわれるようになった。
困っていたところで、ちょうど異動の話をいただいて、逃げるように上京してきた。
せっかく異動させてもらえたんだから、ちゃんとしなきゃ。
寝不足だろうと働かないと生活していけない。
ほかに愚図な私を雇ってくれる会社なんてないだろう。
重い体を動かし、支度を終えると玄関のドアを開けた。
ちょうど同じタイミングで、隣室のドアが開く。
「お、海音、おはよう!」
「おはよう優麻ちゃん」
隣室に住むのは、高校時代からの友人である橋詰優麻(はしづめゆま)。
彼女は、私を心配して、一緒に上京してくれた私の親友。
高校時代のバイト仲間で意気投合し、仲良くなった。
1つ年上で、姉的存在でもある。
見た目はちょっと派手だけど、美人で、いつも明るくて、温かい人。
彼女は、男性アイドルが好きで、昔からよくライブのために都内に行っていたから、アクセスがよくなるっていうのも上京の目的だとは思うけれど。
それでも、ぼろぼろだった私を心配し、寄り添ってくれる優麻ちゃんの存在は救いでしかなかった。
社会人4年目の22歳。
田舎で生まれ育った私だけど、付き合っていた彼氏からの暴言や繰り返される浮気に耐え兼ねて別れを切り出したところ、逆上されてつきまとわれるようになった。
困っていたところで、ちょうど異動の話をいただいて、逃げるように上京してきた。
せっかく異動させてもらえたんだから、ちゃんとしなきゃ。
寝不足だろうと働かないと生活していけない。
ほかに愚図な私を雇ってくれる会社なんてないだろう。
重い体を動かし、支度を終えると玄関のドアを開けた。
ちょうど同じタイミングで、隣室のドアが開く。
「お、海音、おはよう!」
「おはよう優麻ちゃん」
隣室に住むのは、高校時代からの友人である橋詰優麻(はしづめゆま)。
彼女は、私を心配して、一緒に上京してくれた私の親友。
高校時代のバイト仲間で意気投合し、仲良くなった。
1つ年上で、姉的存在でもある。
見た目はちょっと派手だけど、美人で、いつも明るくて、温かい人。
彼女は、男性アイドルが好きで、昔からよくライブのために都内に行っていたから、アクセスがよくなるっていうのも上京の目的だとは思うけれど。
それでも、ぼろぼろだった私を心配し、寄り添ってくれる優麻ちゃんの存在は救いでしかなかった。