【失恋同盟】



「…駿のこと考えてたの」



嘘。

全然考えてなかった。

頭の中は、佐成くんのことでいっぱいだった。



「…そう」



佐成くんは、私を抱きしめる力を強くした。

痛い。

でも、嬉しかった。

私が駿のことを諦めなければ。

佐成くんは、私とずっと一緒にいてくれる?

そんな思いが、心の奥で揺れていた。


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