【失恋同盟】
「結菜、おはよう」
振り返って笑うと、結菜はすぐに心配そうな顔をした。
「ほたる、足大丈夫?」
昨日、保健室のあとグラウンドに戻ったとき、結菜は物凄く心配してくれた。
駆け寄ってきて、何度も「痛くない?」って聞いてくれて。
その時には、もう駿はいなかった。
正直、ホッとした。
「まだちょっと痛いけど、歩けるし大丈夫かなー」
そう言うと、結菜は少しだけ眉を下げて、 寂しそうな声で言った。
「ほたるはすぐ抱え込むんだから、もっと頼ってほしいな」
その言葉に、胸がチクリと痛んだ。
自分でも、そう思う。