英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
街を出る前に話を聞いたところによると、夕刻になりわたしが館にいないことに気づいたルシウス様は、自ら馬を走らせ探しに来てくれたらしい。彼が間に合わなかったらどうなっていたのだろうと思うと、背筋が凍る思いだ。
またも迷惑をかけてしまったと、じわりと後悔が押し寄せる。
沈黙を苦しく感じはじめたわたしの心を読んだかのように、ようやく彼が口を開いた。
「なぜ俺に黙って街に来た? 地理もよくわかっていない中、無茶をするとは……」
低い声には、わずかに不満の色が感じられた。わたしの愚かな行動に怒っているのかもしれない。
しょんぼりとうなだれながら、「実は……」と正直に事の経緯を打ち明けた。すると一瞬の間のあと、呆れたと言わんばかりのため息が落ちてくる。
「その指輪なら、とっくにヒルダが回収している。俺個人としては、あんなものに価値は感じないが、周りが騒いで面倒なことになるのは目に見えていたからな」
「ええっ!? そんな……」
へなへなと力が抜けていく。すべては愚かなわたしの空回りだったようだ。
またも迷惑をかけてしまったと、じわりと後悔が押し寄せる。
沈黙を苦しく感じはじめたわたしの心を読んだかのように、ようやく彼が口を開いた。
「なぜ俺に黙って街に来た? 地理もよくわかっていない中、無茶をするとは……」
低い声には、わずかに不満の色が感じられた。わたしの愚かな行動に怒っているのかもしれない。
しょんぼりとうなだれながら、「実は……」と正直に事の経緯を打ち明けた。すると一瞬の間のあと、呆れたと言わんばかりのため息が落ちてくる。
「その指輪なら、とっくにヒルダが回収している。俺個人としては、あんなものに価値は感じないが、周りが騒いで面倒なことになるのは目に見えていたからな」
「ええっ!? そんな……」
へなへなと力が抜けていく。すべては愚かなわたしの空回りだったようだ。