英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
ルシウス様の私室のメインスペースにわたしが立ち入るのは初めてだ。
わたしを広い部屋の中へ引き入れた彼は、思い詰めた様子で奥にある書記机のあたりまで進んでいった。
(なにを言われるのかしら……。離婚はしないって、どういうこと……?)
この重苦しい空気の中では、明るい話など期待できない。部屋の中ほどに立ち尽くしたまま、体の前で重ねた手にぐっと力を込める。
少しの間を置いたあと、彼はわたしに背中を向けたまま呟いた。
「君と離婚する話だが……気は変わらないだろうか」
「……? どういう、意味でしょうか」
喉が渇いて声が掠れてしまう。
彼がこちらに振り向いたが、とっさにうつむいてしまった。なにを言われるのかわからなくて、怖くてたまらない――。
わたしを広い部屋の中へ引き入れた彼は、思い詰めた様子で奥にある書記机のあたりまで進んでいった。
(なにを言われるのかしら……。離婚はしないって、どういうこと……?)
この重苦しい空気の中では、明るい話など期待できない。部屋の中ほどに立ち尽くしたまま、体の前で重ねた手にぐっと力を込める。
少しの間を置いたあと、彼はわたしに背中を向けたまま呟いた。
「君と離婚する話だが……気は変わらないだろうか」
「……? どういう、意味でしょうか」
喉が渇いて声が掠れてしまう。
彼がこちらに振り向いたが、とっさにうつむいてしまった。なにを言われるのかわからなくて、怖くてたまらない――。