英雄の妻に転生しましたが、離縁されるようです ~旦那様、悪妻の私を愛さないでください~
(当然よね。今日のルシウス様は、最高に素敵だもの……!)

 今回の衣装選びにはわたしも関わっており、その仕上がりには自信があった。

 晴れの場ということも念頭に置いて選定したのは、最高級の生地で仕立てた純白の礼服。襟や袖口には金糸の刺繍が施され、輝くばかりの神々しさだ。威厳を添えるマントは深みのある群青色で、うっとりするほど高貴で落ち着いた雰囲気を醸し出している。

 首元を飾るタイブローチは、澄んだ緑をたたえた大粒のペリドット。わたしの瞳と同じ色を身に着けたいと言って、彼が自ら選んだものだ。理由を聞いたときには赤面したものの、こうして夫の中にわたしの色が収まっているのを見ると、胸が熱くなるものがあった。

 一方、ルシウス様の隣に立つわたしもまた信じられないほどの高級品で身を固めている。
 彼から贈られた特別なドレスは、光沢のある白い生地に妖精の羽と呼ばれる貴重なレースをふんだんに使用した一点もの。精巧な刺繍で縁取られた胸元には、夫の瞳の色である青、すなわちブルーダイヤのネックレスが輝いている。耳飾りも同じくだ。
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