君が好きなだけなのに。

夢の中での恋

君が振り返る。

それはとても綺麗で、
夕日で長いまつ毛が少し煌めいていた。

まるで告白してくれるような、
そんな雰囲気だった。

カーテンが揺れるのと同時にまばたきをした。

ーあぁ。

綺麗だな。

そんなことを想った。

わかっていたのに。

君が口を開いた。

「別れよう」

まだ幼かった私たちに、
これからも付き合うという選択肢はなかった。
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