義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます

 四人で賑やかに食事を楽しんでいると、突然、玄関のチャイムが鳴った。

「はーい!」

 母がぱたぱたと小走りで玄関へ向かう。
 しばらくして、明るい声が響いた。

「唯ちゃーん!」

「あ、はーい!」

 ……誰だろう?

 呼ばれて玄関へ向かうと、そこには流斗さんと蘭が立っていた。
 二人ともコート姿で、頬がほんのり赤い。蘭は真っ赤なマフラーをぐるぐる巻きにしていて、その隣では流斗さんが優しい笑みを浮かべている。

「え? 二人とも、どうしたの?」

 驚く私に、二人はそろってにっこりと微笑んだ。

「メリークリスマス! 唯さんと一緒にお祝いしたくて、来ちゃいました」

「私も唯と過ごしたくて来たんだけど……家の前で流斗さんと鉢合わせしちゃって。
 じゃあ一緒にって話になったの」

 へぇ……すごい偶然。
 でも、嬉しいな。この二人と一緒にクリスマスを過ごせるなんて、思ってもみなかった。

 ほんの少しだけ、二人の笑顔に何か含みがあるような気もするけど――まあ、いいか。

 これぞ、クリスマスプレゼントだよね。

「そうなんだ、ありがとう。来てくれて嬉しい。どうぞ、上がって」

 私が声をかけると、二人は嬉しそうに頷いた。

「はーい、お邪魔しまーす!」

 蘭が元気いっぱいの声を響かせ、軽やかにリビングへ駆けていく。
 すぐに向こうの方から、兄や父と話す声が聞こえてきた。

< 261 / 296 >

この作品をシェア

pagetop