【書籍化】幼馴染のエリート外交官にカラダから堕とされそうです
 何やら、背中がひんやりとしてきたぞ。


「さっき、柊から帰りの遅い楓ちゃんを心配して、こっちに連絡があったんだ。失恋で心を痛めているんだと話したら、自分は今から夜勤だから、すぐに?親友?を迎えに行かせるって言ってたんだ。それって、あいつのことだろう? 一刻も早く来いと伝えておいたぞ」


 叔父さんは「これぞ、復活愛☆」なんて決め顔をしながら刺身包丁を振り回し華麗に魚を裁いているが、私は気が遠のくような気分になった。

 ――なんてことをしてくれたんだ……そもそも、なんで、柊兄に全部言っちゃったの……! うまく誤魔化すつもりだったのに! それもその迎えに()が来る……⁉

 失恋の痛手は、どこかへ吹っ飛んでいってしまいそうだ。
 夜間勤務の柊兄は、今夜は病院に泊まり込みで、いつも来なくていいと言っている迎えに来られない。けれども、どうしてこのタイミングで、こうなってしまうのか。

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