明治、一目惚れの軍人に溺愛されて
体が震え、声が上ずる。

「ご、ごめんなさい。私、余計なことを……」

顔から火が出そうで、目の前が霞む。

「ごめんなさい……」

「雪乃さん、落ち着いて。」

彼の声は優しかったけれど、どうしても不安でたまらなかった。

「だって、私……」

言い訳のように口を開いた、その瞬間だった。

その瞬間だった。

桐島中尉が自分の帽子を外し、そっと私の頭に被せた。

「えっ……?」

驚いて顔を上げると、彼は低く囁いた。

「そのまま目を瞑ってください。」

戸惑う間もなく、強い腕に抱き寄せられる。

次の瞬間、温かな唇が私の唇を覆った。

「……っ!」

顔から火が出るほどに熱く、頭の中が真っ白になる。

けれど抗う気持ちはなく、ただ胸の奥で何かが溶けていくのを感じていた。

やがて唇が離れると、彼は私の顔を帽子で隠したまま、低く言った。
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