明治、一目惚れの軍人に溺愛されて
「君に……惚れているんだ。結婚して、君を妻に迎えたい。」

志郎さんの真剣な言葉に、胸がいっぱいになる。

私は思わず彼の体に抱きつき、震える声で囁いた。

「だったら……今ここで、妻にしてください。」

その一言に、志郎さんの瞳が驚きに揺れる。

けれど次の瞬間、彼は静かに立ち上がり、押し入れに手を伸ばした。

「……志郎さん?」

戸惑う私の目の前で、彼は布団を取り出し、手際よく畳の上に敷く。

そして深く息を吐き、私を見下ろした。

「まさか……畳の上で君を抱けるわけないでしょう。」

少し照れくさそうに言いながらも、その声音には確かな覚悟が宿っていた。

私は彼に導かれるまま布団の上に横たえられる。

彼の手が、優しく私の頬をなぞった。

「雪乃……今日から君は俺の妻だ。」

その真剣な眼差しに、もう言葉はいらなかった。

私はただ彼の胸にすべてを委ねた。
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