明治、一目惚れの軍人に溺愛されて
頬を伝う涙が止まらなかった。

「雪乃?」

志郎さんが驚き、私の肩を揺さぶる。

「志郎さん……」

嗚咽がこみ上げ、声にならない。

――これが最後の日だなんて、思いたくない。

「どうしたんだ。どこか痛むのか?」

心配そうに覗き込まれ、私は首を振った。

そっと彼の手を握りしめる。

「……心が、痛いんです。」

その一言に、志郎さんの顔が歪んだ。

次の瞬間、彼は布団の中へ入り込み、私をぎゅっと抱き寄せた。

軍服の匂いと彼の温もりに包まれ、胸が張り裂けそうになる。

「雪乃……何があった。」

真剣な眼差しが私を捉えた。

「……話してくれ。」

もう隠すことはできない。

私の涙を拭いながら、志郎さんはただ待ってくれている。

震える唇を開き、私は決意した。
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