明治、一目惚れの軍人に溺愛されて
そう言った瞬間、志郎さんの顔が怒りで歪んだ。

「そんなの、嘘だ!」

畳を拳で叩く音が響き、胸が跳ね上がる。

「雪乃、おまえの目を見ればわかる。俺以外を望んでいない!」

彼の声は熱に震え、まるで心の奥底を射抜かれるようだった。

「……でも……」

涙で言葉が続かない。

志郎さんは荒い呼吸を整えながら、私の手を強く握った。

「雪乃……俺は絶対に諦めない。たとえ相手が誰であろうと、必ずおまえを妻にする。」

その眼差しの激しさに、胸が震えた。

「雪乃……俺だけだと言ってくれ。」

志郎さんの瞳が揺れ、光るものが浮かんでいた。

「志郎さん……」

胸が締めつけられる。

「言え……! 言ってくれ!」

必死の声に、私は堪えきれず彼に抱きついた。

「志郎さんだけです。私は……志郎さんだけのものです。」
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