明治、一目惚れの軍人に溺愛されて
その瞬間、彼の熱い唇が私を塞いだ。

「んん……」

声にならない声が零れ、体の奥まで熱が伝わってくる。

「雪乃……放さない……」

唇を離すたびに、再び重なり合う。

何度も、何度も。

呼吸を忘れるほどの口づけに、私の全てが飲み込まれていく。

涙も、迷いも、すべてが溶けていった。

――そうだ。

私にはもう、この人しかいない。

何度繰り返されても、胸の奥に刻み込まれるのは同じ想い。

「雪乃……」

低く甘い声とともに、私は布団へ押し倒された。

「志郎さん……」

息が詰まるほど近くで、彼の熱を感じる。

「俺から離れるなんて、許さない。」

囁きは刃のように鋭く、同時に胸を震わせるほど甘かった。

強く抱き締められ、全身が彼に包まれる。

私の存在すべてを、志郎さんが奪い取ろうとしている――そう思えた。

「雪乃は俺のものだ。誰にも渡さない。」
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