「明治大正ロマンス ~知らない間に旦那様が変わっていました~」
「いえいえ。
 私は何処の片隅で寝かせてもらえるだけで、大丈夫です。

 さきほどの婦人室でずっと本を読んでてもいいですし」

「そういえば、あの部屋、ピアノがあったよね。
 珠子さん、ピアノ弾ける?

 ああでも、あの部屋、女性専用なんで、俺は聴けないんだけどね」

 次郎の話題は流れるように変わっていってしまう。

 こういうところ、池田様と似てるなあ、と珠子は思っていた。

 


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