「明治大正ロマンス ~知らない間に旦那様が変わっていました~」
「ありがとうございます。
晃太郎様はいつも私のもとに、感謝すべき多くのものを運んできてくださいますね」
あとで珠子が晃太郎にそう礼を言うと。
珠子と座敷で向かい合い、正座している晃太郎は俯きがちに頭を掻きながら言った。
「今回のことで思ったんだ――。
『会いにくれば』になりたいと」
いや、なんの話ですかと思ったのだが、晃太郎が妙に恥ずかしげなので、突っ込めなかった。
会いに来れば……。
なんなんだろうな、とまだ考えながら、珠子は眠りに落ちた。
夢の中では、晃太郎と兄と大阪の博覧会に行き、楽しく過ごす――。