クールな上司の〝かわいい〟秘密 ――恋が苦手なふたりは互いの気持ちに気づけない
朝礼を終え、店舗はオープンを迎える。今日は人気キャラクターとのコラボ商品発売日とあって、開店とともにやってくる客が多い。
それでも、目立った混乱はない。スタッフが売場を完璧に仕上げてくれたおかげだろう。
私は売場を真霜に任せ、さっそく智田SVとともに売場を回ることにした。
顧客の邪魔にならないよう、バインダーを手に売場改変の話をしながら店内を歩く。すると、様々な問題点が浮き彫りになった。
「続きは裏で話そう」
「はい」
智田SVの声に頷き、彼とともにスタッフルームへと戻った。ミーティングルームに行くには、ここを経由するのが早い。
「店長、凄いですね! モデル店舗だなんて」
スタッフルームに入ると、休憩中のアルバイトスタッフがさっそく声をかけてきた。智田SVがオープン前の朝礼で、当店がモデル店舗になることをスタッフに話したのだ。
だが彼女は、私の後ろに現れた智田SVを見て急に口を噤む。私は苦笑いを浮かべながら、彼女の肩を軽く叩いた。
「皆が頑張ってくれているおかげだよ」
そう言うも、彼女はどこか居心地悪そうに肩をすくめる。
「いつもありがとう」
私はそう言い、智田SVを振り向いた。彼はロッカーから鞄を取り出し、ミーティングルームへ向かう準備をしている。
(昨日のような顔を皆にも見せてくれたら、親しみやすいと思うんだけど)
ふとそう思ったが、このクールさが彼らしさであるのも事実だ。
(そもそも、男性は女性に〝かわいい〟なんて思われたくないよね)
そう思い直し、彼のドジは胸の内に秘めることにした。
それでも、目立った混乱はない。スタッフが売場を完璧に仕上げてくれたおかげだろう。
私は売場を真霜に任せ、さっそく智田SVとともに売場を回ることにした。
顧客の邪魔にならないよう、バインダーを手に売場改変の話をしながら店内を歩く。すると、様々な問題点が浮き彫りになった。
「続きは裏で話そう」
「はい」
智田SVの声に頷き、彼とともにスタッフルームへと戻った。ミーティングルームに行くには、ここを経由するのが早い。
「店長、凄いですね! モデル店舗だなんて」
スタッフルームに入ると、休憩中のアルバイトスタッフがさっそく声をかけてきた。智田SVがオープン前の朝礼で、当店がモデル店舗になることをスタッフに話したのだ。
だが彼女は、私の後ろに現れた智田SVを見て急に口を噤む。私は苦笑いを浮かべながら、彼女の肩を軽く叩いた。
「皆が頑張ってくれているおかげだよ」
そう言うも、彼女はどこか居心地悪そうに肩をすくめる。
「いつもありがとう」
私はそう言い、智田SVを振り向いた。彼はロッカーから鞄を取り出し、ミーティングルームへ向かう準備をしている。
(昨日のような顔を皆にも見せてくれたら、親しみやすいと思うんだけど)
ふとそう思ったが、このクールさが彼らしさであるのも事実だ。
(そもそも、男性は女性に〝かわいい〟なんて思われたくないよね)
そう思い直し、彼のドジは胸の内に秘めることにした。