クールな上司の〝かわいい〟秘密 ――恋が苦手なふたりは互いの気持ちに気づけない
「すまない、少し驚いただけだ。理由を、教えてくれないか?」

 彼は私の肩にそっと触れる。その優しさに勇気をもらい、私はこくりと頷いた。

「私、幼い頃の買い物体験がプレブロに入社するきっかけでした。あんな体験をたくさんの人にして欲しいと思って、店長になりました。でも、店長として実際に店舗を見ると、こうしたらいいのにと思うことがたくさん出てきて」

 そこまで言うと、一呼吸置く。ふと彼を見ると、彼は真剣な、それでいて優しい瞳で私を見ていてくれた。

「それで意見を伝えても、今までのSVは受け流すばかりでした。だから、茉寛さんが提案書を書かないかと言ってくれた時、心から嬉しかったです。これが、本部に行く夢の一歩だと思えたから」

 言いながら、私は彼に向き合った。私の気持ちを、きちんと伝えたい。

「もし本部に行けたら、プレブロ全店を、地域のニーズにあった顧客満足度の高い売場に変えたいと思っています。それこそ、今回の売場改変のような」

 相槌を打つ茉寛さんは、いつの間にか真剣な顔になっていた。それで少し緊張がやってきたけれど、茉寛さんは優しい口調で言った。

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