クールな上司の〝かわいい〟秘密 ――恋が苦手なふたりは互いの気持ちに気づけない
個人経営のお店らしくこぢんまりとしているが、庭付きのテラス席などもあり、潮風が吹き抜ける湘南らしい見た目だ。駅前の繁華街とは少し離れているから、知る人ぞ知るお店なのかもしれない。
(智田SVって、こういうお店でお酒を飲むんだ)
そう思いながら、扉を開ける彼に続く。奥にカウンター席、手前にはいくつかのテーブル席。天井から吊るされた照明が、黒っぽい木材で統一されたテーブルそれぞれを温かく照らしている。
大人で落ち着いたスタイリッシュな店内の雰囲気が、智田SVのクールなイメージとリンクする。彼らしいお店だと思っていると、彼は慣れた様子で壁際のテーブル席へと私をいざなった。
「お酒は飲めるか? 無理にとは言わないが、ここはクラフトビールも種類が豊富で、スパークリングの日本酒も美味しい」
彼は言いながら、私にメニュー表を手渡してくれる。
「智田SVはなにを飲まれますか?」
「俺はいつもクラフトビールだ。林檎の香りが豊かな、ドイツのものなのだが」
「では、私もそれを」
「なにかつまみたいよな。食べたいものはあるか?」
仕事のあとの外食はもっぱらラーメンが多い私だが、ダイニングバーにラーメンがあるとは思えない。それに、こんなおしゃれな店に来ているのだから、おしゃれなものを食べたい。
「智田SVにお任せします。お詳しそうなので」
「分かった」
彼は静かにそう言うと、店員を目くばせで呼び、慣れたように淡々と注文を済ませた。
(智田SVって、こういうお店でお酒を飲むんだ)
そう思いながら、扉を開ける彼に続く。奥にカウンター席、手前にはいくつかのテーブル席。天井から吊るされた照明が、黒っぽい木材で統一されたテーブルそれぞれを温かく照らしている。
大人で落ち着いたスタイリッシュな店内の雰囲気が、智田SVのクールなイメージとリンクする。彼らしいお店だと思っていると、彼は慣れた様子で壁際のテーブル席へと私をいざなった。
「お酒は飲めるか? 無理にとは言わないが、ここはクラフトビールも種類が豊富で、スパークリングの日本酒も美味しい」
彼は言いながら、私にメニュー表を手渡してくれる。
「智田SVはなにを飲まれますか?」
「俺はいつもクラフトビールだ。林檎の香りが豊かな、ドイツのものなのだが」
「では、私もそれを」
「なにかつまみたいよな。食べたいものはあるか?」
仕事のあとの外食はもっぱらラーメンが多い私だが、ダイニングバーにラーメンがあるとは思えない。それに、こんなおしゃれな店に来ているのだから、おしゃれなものを食べたい。
「智田SVにお任せします。お詳しそうなので」
「分かった」
彼は静かにそう言うと、店員を目くばせで呼び、慣れたように淡々と注文を済ませた。