クールな上司の〝かわいい〟秘密 ――恋が苦手なふたりは互いの気持ちに気づけない
真霜にカジュアルかつかわいらしさも演出できる服装のコツを聞くと、簡単なのはワンピースだと勧められた。他のアパレルメーカーで店員に服を選んでもらうのはプライドが騒いだけれど、それで無難な服を選ぶことができた。
メイクも真霜に教えてもらった人気インフルエンサーの動画で勉強し、自分に施した。髪型だけは自分ではうまくできなくて、美容室で整えてもらった。
見た目が少し変わっただけ。それでも、なんだか新しい自分になれたよう。
今日だけは、女性らしく頑張ってみよう。そう気合を入れ、私は横浜駅で電車を降りた。目的のホテルは、駅直結だ。
ホテルへと続く一本道を歩いていると、同年代くらいの、おしゃれなワンピース姿の女性やスマートカジュアルな服装の男性を何人か見かけた。きっと彼らの目的地も、私と同じなのだろう。
同じような人がいると思うと、幾分緊張が解れてゆく。だが次の瞬間、私は思わずぴくりと固まってしまった。
「不動店長……?」
ホテルの入り口に差し掛かろうとした時、不意に名を呼ばれたのだ。
よく知っている、男性の声。まさかと思いゆっくり振り返る。そこには案の定、智田SVが立っていた。
(どうして彼がここに?)
メイクも真霜に教えてもらった人気インフルエンサーの動画で勉強し、自分に施した。髪型だけは自分ではうまくできなくて、美容室で整えてもらった。
見た目が少し変わっただけ。それでも、なんだか新しい自分になれたよう。
今日だけは、女性らしく頑張ってみよう。そう気合を入れ、私は横浜駅で電車を降りた。目的のホテルは、駅直結だ。
ホテルへと続く一本道を歩いていると、同年代くらいの、おしゃれなワンピース姿の女性やスマートカジュアルな服装の男性を何人か見かけた。きっと彼らの目的地も、私と同じなのだろう。
同じような人がいると思うと、幾分緊張が解れてゆく。だが次の瞬間、私は思わずぴくりと固まってしまった。
「不動店長……?」
ホテルの入り口に差し掛かろうとした時、不意に名を呼ばれたのだ。
よく知っている、男性の声。まさかと思いゆっくり振り返る。そこには案の定、智田SVが立っていた。
(どうして彼がここに?)