ブルークレールのソワレ ー甘いお菓子と公爵様の甘い溺愛ー
暫くしてダニエルが先に目を覚ますと公爵邸に着いていた。マリーの寝顔を見て額に優しくキスをした。そして眠ったままのマリーを抱きかかえて馬車から降りた。
マリーの部屋に行きベッドに寝かせて自分の部屋に帰って行った。ダンスを何曲も踊り捜査のためにモリスと言葉を交わして探りを入れる。疲れない訳がなかった。マリーはぐっすり眠っていた。まるで意識を失っているようだ。
マリーが起きたのは昼近くになっていた。地下の部屋では何時なのか分からない。ベッドの横のサイドテーブルに置いた懐中時計を寝ぼけたまま手にして見た。すると十一時になっていた。びっくりして上半身起き上がった。
目が覚めたのだ。それにまた人の気配があったので驚いた。シーツにまた包まり、その場所を恐々、確かめた。
「何だ、アマか。びっくりした」
そこにいたのはアマンダで食事のトレイを中央のテーブルに置いていた。
「アマ、どうして、ここにいるの?」
「昼食を持って来たの。朝は何も食べてないのね。育ち盛りなんだからちゃんと食べなきゃ」
「ああ、ごめん。疲れていて、今まで寝ていた」
「今日のデザートは、要らないってダニエル様が言っていたけど・・・」
「ダニエル様は?」
「そんなのとっくに出かけたわよ。でも昼には帰って来るので、マリオットは出かける用意してって伝言よ。一緒にまた捜査の仕事?」
「うん、たぶん」
「じゃ、早く支度しなさいよ」
「はい」
アマンダは、にこっと笑って部屋から出て行った。アマンダにドレスを着ているのがバレないようにベッドに寝そべっていた。でもダニエルが帰って来るまでに出かける準備をしないと捜査に連れて行ってくれないと思い焦っていた。
マリーは慌てて服を着替えた。軍服は着るのにややこしい。立襟は首元に襟カラーがあり慣れないと装着しにくい。その部分でマリーはもたついてしまうのだった。そこへ扉が開くとダニエルが入って来た。
「アマ、何か用」
振り向くとダニエルが立っていた。
「わ、いきなり入らないで!」