捨てられ仮面令嬢の純真

「俺は知ってのとおり次男だ。爵位を継ぐことはできないし、どこの貴族だって次男三男は正式に結婚しないことも多いだろう?」
「でも……レオさまは」

 王家の血を引いているのだ。
 だからこそ嫡子が生まれると争いのもとになる可能性はあるが、今の王家にはリュシアンしか残っていなかった。
 彼以外の王子王女は病弱で、幼くして亡くなっている。どうやら前王妃が体の強い質ではなかったようだ。その王妃も数年前に逝去していて、実は王家の血統は危機的状態。レオは苦笑いでうなずいた。

「後継が絶えてしまうのも困るだろうが、俺は血の器として生きているわけではないからな。父も兄も好きにしろと言ってくれていたし――だがこうなったからにはセレスティーヌを幸せにする覚悟はある」

 スッと視線を合わされて、セレスの心臓が小さく跳ねた。レオの焦げ茶の瞳に吸い込まれそうな気分になる。

「あらためて言おう。セレスティーヌ、俺と結婚してほしい」

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