スノードロップ
私の名前はステラ。どこにも居場所がない普通の学生。でも皆とは違うところがある、それはー…家に帰ったら当たり前のように暴言、暴力を振るわれる。
私の身体には痣、リスカ、自殺後の傷だらけ…誰も私を必要とはしてくれないのは分かってる、けど愛されてみたい、愛したい。誰かを好きになるってどんな感じなんだろう…どれだけの嬉しさで満ち溢れた世界なんだろう…私には一生来ない世界で一生無縁な世界。
ーーガシャンッ 醜い音が何度も音を立てる
「 なんであんたはいつもそうなの!!なんで生まれてきたの!?あんたなんか要らなかったのに…なんで、なんで私の元に来たのよ!! 」
お母さんは顔を真っ赤にして泣きながら私に言い放った。…お母さんが投げたガラスのお皿、私が小さい頃に母の日にあげたものなのに…すごく大事にしてくれてたのに。気が狂ってお母さんはお母さんじゃなくなった。そのお皿のガラスの破片が私の頬に辺り血がゆっくりと流れる、私はそれすら痛まなかった
…お母さんの怒った声聞き慣れてるのに涙が毎回出てくる、
ーパシッ
お母さんに勢いよく叩かれ叩かれた場所からも破片が当たり血がゆっくりと流れていた場所からも血が出てくる。私は思わず泣いた
「 は?なんで叩いたぐらいで泣くの?本当ウザイんだけど。殴らなきゃ分からないの?」
お母さん、違う…痛くて苦しくて辛くて泣いているんじゃないの
「…わか、分かります…だから殴らな、いでくださ、い…っ…」
「気持ち悪い」
大好きなお母さんにこんな事されて悲しいから泣いている。なんて…誰も私の心の内を聞いてくれやしない、聞こうともしない。
床に捨てられたガラス瓶を私に向かって投げお母さんは部屋を後にした。
「…っう、ひぐ…っ」
ねずみ色の床が私の涙で水玉模様を描いてく、こんな気持ちになっても学校へはちゃんと行かないといけないから重い気持ちのまま私は学校へ行く。
「 … 」 みんな私が来ても無視。そのくせ私以外の子が来たらみんな挨拶をする。
ザワザワ_
「 ステラって本当にうざいよね 早く消えてくんないかな」
「 ほんとそれな 」
そんな言葉を私は口を噛みながら自分の席に向かおうとする……「 っち 」と舌打ちが聞こえたと同時に私は派手に転んだ。
私と同じクラスの女子リーダ カレン が足を引っ掛けてきた。
「 いた…っ 」 派手に転んだせいで足を擦りむき血が沢山出ていた。
「なにあれ、ださ 」
私は黙って立ち上がり自分の席へ座る…机には死ね、消えろ、来んな、机の中にはビリビリに破かれた教科書、など色々。…もうこんなの慣れてる、
クスクス…
「 おい、ステラ、金よこせ 」
「…え、なんで? 」
「 いいから、よこせよ 」
「や、やだ…っ 触らないで、」
「は?お前私に反抗する気?殴られたいの?」
「 … 」
「何も言えないなら最初から口答えすんな」
私をいじめる主犯格…カレンが私の財布を奪いお金をとった。今日は一段と酷いいじめだったがそれでも耐え学校が終わり重い足取りで家へ向かう、
ガチャ_
「 ただいま 」
「久しぶりだな、ステラ」
「え…」
「な、んでいるの、?」
戸惑う私の前には母と離婚したお父さんがいた。
「ステラに逢いに来たんだよ」
私の名前はステラ。どこにも居場所がない普通の学生。でも皆とは違うところがある、家に帰ったら当たり前のように暴言、暴力を振るわれる。
私の身体には痣、リスカ、自殺後の傷、だらけ…
誰も私を必要とはしてくれないのは分かってる、けど
愛されてみたい、愛したい。誰かを好きになるってどんな感じなんだろう…どれだけの嬉しさで満ち溢れた世界なんだろう…私には一生来ない世界、一生無縁な世界…
「_ガシャン!!」 醜い音が何度も音を立てる。
「 なんであんたはいつもそうなの!!なんで生まれてきたの!?あんたなんか要らなかったのに。なんで、なんで私の元に来たのよ!!!! 」お母さんは顔を真っ赤にして泣きながら私に言い放った。…お母さんが投げたガラスのお皿、私が小さい頃に母の日にあげたものなのに…すごく大事にしてくれてたのに。気が狂ってお母さんはお母さんじゃなくなった。そのお皿のガラスの破片が私の頬に辺り血がゆっくりと流れる、それすら痛まなかったー
…お母さんの怒った声聞き慣れてるのに涙が毎回出てくる、
パシッ!!
お母さんに勢いよく叩かれ叩かれた場所からも破片が当たり血がゆっくりと流れていた場所からも血が出てくる。私は思わず泣いた
「 は?なんで叩いたぐらいで泣くの?本当ウザイんだけど。殴らなきゃ分からないの?」
お母さん、違う…痛くて苦しくて辛くて泣いているんじゃないの、
「…わか、分かります…だから殴らな、いでくださ、い…っ…」
「気持ち悪い」
大好きなお母さんにこんな事されて悲しいから泣いている。なんて…誰も私の心の内を聞いてくれやしない、聞こうともしない。
床に捨てられたガラス瓶を私に向かって投げお母さんは部屋を後にした。
「…っう、ひぐ…っ」
ねずみ色の床が私の涙で水玉模様を描いてく、こんな気持ちになっても学校へはちゃんと行かないといけないから重い気持ちのまま私は学校へ行く。
「 … 」 皆私が来ても無視。そのくせ私以外の子が来たらみんな挨拶をする。
ザワザワ_
「 ステラって本当にうざいよね 早く消えてくんないかな」
「 ほんとそれな 」
そんな言葉を私は口を噛みながら自分の席に向かおうとする……「 っち 」と舌打ちが聞こえたと同時に私は派手に転んだ。
私と同じクラスの女子リーダ カレン が足を引っ掛けてきた。
「 いた…っ 」 派手に転んだせいで足を擦りむき血が沢山出ていた。
「なにあれ、ださ 」
私は黙って立ち上がり自分の席へ座る
机には死ね、消えろ、来んな、机の中にはビリビリに破かれた教科書、などが色々。…もうこんなの慣れてる、
クスクス…
「 おい、ステラ、金よこせ 」
「…え、なんで? 」
「 いいから、よこせよ 」
「や、やだ…っ 触らないで、」
「は?お前私に反抗する気?殴られたいの?」
「 … 」
「何も言えないなら最初から口答えすんな」
私をいじめる主犯格_カレンが私の財布を奪いお金をとった。
思い足取りで家へ向かう、
ガチャ_
「 ただいま 」
「久しぶりだな、ステラ」
「え…」
「な、んでいるの、?」
戸惑う私の前には母と離婚したお父さんがいた。
「ステラに逢いに来たんだよ」
上機嫌でクククッと喉を鳴らし酒を飲むお父さん、私のお父さんは酒癖も金癖も悪くついにお母さんに愛想を尽かされた。お父さんは暴力はしなかったものの私がお母さんに暴力されようが何されようが見て見ぬふりだった。黙ってどこか遠くを見ながらただ私が泣いて叫んでいる所を見ていた…私はそんなお父さんが目の前にいることに驚いた。
「…最近どうだ?」
気まずい空気の中沈黙を破ったのはお父さんだった。
「楽しくないよ」真顔でそう答えた。
「…そうか」
「うん」
ゴクッ_ゴクッ_音を立てながら酒を飲む…
「また会いに来るからな」
「……もう来なくていいよ」
そう言った時にはもうお父さんは居なかった。飲みかけのビール瓶4本を残して__。
ーーーテストが帰ってきた。今回は自分でもこの点数はありえないなと思う。テスト全部30〜40点代だった。いつもなら勉強頑張って満点を取るのに今回はそういかなかった…見せたくない、帰りたくない、そう思いつつも夕焼けと共に学校を後にした。
ガチャ_
「ただいま、」
「…おかえり、今日テスト返却日だったでしょう。見せなさい」
「 … 」
震える手でテストをお母さんに差し出す。お母さんはテスト用紙を見た瞬間に顔を真っ赤にして私を思い切り睨む、
「 … っう、ごめ、ごめん、なさ、い…っ 」
「あんたは顔も性格もダメで頭もおかしくて馬鹿なのね。こんな子なら早く死んだら?」
容赦なく汚い言葉を吐き捨て私に放る。
「…っあ、ごめ、ごめん…なさっ…」
ーーヒューヒュー…_寒い風が私の身体に当たる。
お母さんに思い切り殴られた後今日は出ていきなさいと言われ家を出されてしまった。寒い、そりゃそうだ…真冬で雪が降っていて今日は今年1番の寒さらしい…それなのに携帯も財布も何も持ってきていない、
「 いっそ、いっそこのまま凍え死にたい 」
ふっと本音をもらすとその声は白い息となって消えた…
「…誰か助けて」
頑張って吐いた弱音も誰にも届かず空気となって消えた。…誰にも、何処にも私の本音も弱音も誰にも届かない、聞こえない
私は、そんな暗闇でただ1人、独りぼっちで泣いていた。
_「…みっ!!」
ん…誰…
「君!!!大丈夫か?!…こんなにアザだらけで…」
優しい言葉を誰かにかけられてる?…ううん夢だよね。
アザ…お母さんが殴ってきた跡が酷く私の身体に痛々しい程付いている…
「お願いだ、目を開けてくれ…」
…パチッ
「 やっと目を覚ましてくれた。君があまりにも目を覚まさないから救急車を呼ぼうと考えていたんだ。」
「え、っと…」
「あ、自己紹介がまだだったね。僕の名前はカウル。
仕事終わりにこの道を通ってたらこんな寒いのに寝ている君の姿があったから起こそうと思ったんだ。カイロとかもあるからあげるよ。」
「ありがとう、ございます。」
カウルといったその男性は自分も寒いのにカイロをくれた。私はいつの間に眠っていたのだろう_もしこのまま寝ていたら私は死んでたのかな…なんてそんな事を考える
「とりあえず暖かい飲み物を出すから僕の家においで。…何も怖がらなくていいよ。君訳ありっぽそうだし、」
「ありがとうございます。私ステラです」
「そうか、ステラか。よしステラ僕の家においで」
うんと縦に首を振りカウルと暗い道を歩いた。
_「 ここだよ 」
ギィっと音を立てた古い木製のドアをカウルは開け私を案内してくれる。木製でできた家は古いはずなのに綺麗だった。カウルは暖かいコーヒーを両手に持ちコトっと私の前に暖かいコーヒーを置いてくれた。
「 汚いけど自分の家だと思ってゆっくり寛ぐといいよ。今お風呂も入れるからちょっと待っててね。 」
ニコッと微笑みガタッと音を立て廊下に向かって歩いてく。
ごくっ…コーヒを飲む。
「…っはぁ 美味しい、、」
コーヒーがゆっくり体に染み込んで冷えた体を温めてくれる。ゴクゴクと飲む手を止めず一気に飲んだ。
「 お風呂入れ終わったよ。僕は夕食を作っとくからステラ、君は先に入ってきたらいいよ 」
「ありがとうございます。では入ってきます」
「あ、そうだ。服は洗濯機の中に入れて置いて。服は僕の服着ておいて。男物だからブカブカだと思うけど気にしないで。 」
「何から何までありがとうございます。」
ペコッとお礼をし浴室へ向かう。
_チャプン
お湯へ浸かる。…気持ちいい、こんなの久しぶりだな、
コーヒーで少しだけ暖まった体を今度はお湯が暖めてくれる。こんな暖かい思いをして人の優しさに触れたのはもう久しぶりだな…
こんなに良くしてくれるカウル…嬉しい、何かお礼をしないと
そんなこんな考えているといつの間にか30分以上も経っていた早く上がらないと、
「 あがりました。 」
お風呂から上がったあとふわふわのタオルに身を包みブカブカの服を着てカウルさんの元へ向かう。
「 おかえり。服はどうだった? 」
「 少しブカブカですけど大丈夫です!本当に
何から何までありがとうございます。」
「 全然いいよ。困ってる人を放っておけないしね。」
カウルは優しく微笑み私の頭の上に大きい手をポンと置いた。
そうして早朝_5時
「ステラ!起きなさい!!」
私が恐れていたあの人の声…どうしてここにいるの。
「 おかあさん…」
「 まったく。人に迷惑しかかけれない出来損ないね、あんたは。」
「…っ!」
恐れていた人、恐れていた言葉、全部が突き刺さり地獄へ堕ちる。
「君のお母さん?ごめんね、君の名前をずっと呼んでいたから入れたんだ、」
あの時のような優しかった笑顔じゃなくて不気味そうな笑みを浮かべカウルは言い放った。
「ステラ、あなたいつもなら外へ出た日はすぐ謝って帰ってくるのに昨日は全然帰ってこなかったからGPSを見たらこんなふしだらな事を…。あんたなんか育てるんじゃなかった!!
時間の無駄だったわ。」
もうやめて、痛いほど分かった、そう思ってていいから、だから、言わないで…
「ステラ。僕の服はあげるからもう帰って。」
ついに捨てられるのか。私にはあんなに良くしてくれたカウルが冷たい口調でそう言い放ち追い出すようにドアを閉めた。
「…ふっ、あの人もステラのこと邪魔だと思ってたのね。」
もう、死んでしまいたい。ここに私の居場所は無いのかもしれないお母さんにもバレて、カウルにも捨てられて、見放された、もうどうでもいい、暖かいと思っていたあの手、優しいと思っていたあの笑顔、嘘じゃないと思ったあの温もり、全部嘘だったの_?家にいても母には酷いことをされるから心が苦しい、息抜きがてら外へ出る。
「ステラ?」
…ビクッ 振り向かなくても分かる。この声は
「 カウル?」
私を見放し捨てたはずのカウルがそこに居た。
「なん、ですか?」
「 昨日はごめんね。ああ言う事しか出来なかった。
後悔している。戻ってきてくれないか。君の居場所はここにある」
私の居場所…私が求めていた私だけの居場所…カウルはいつだって優しくて私の居場所を創ってくれる。だから_
「 カウルさん…ありがとう。分かった、今日の夜戻るね。」
私がそう言うとカウルはまた不気味そうに笑みを浮かべた。
私は知らなかった。あんなに優しくて私の居場所を創ってくれるカウルにあんな事をされるなんて…
私の身体には痣、リスカ、自殺後の傷だらけ…誰も私を必要とはしてくれないのは分かってる、けど愛されてみたい、愛したい。誰かを好きになるってどんな感じなんだろう…どれだけの嬉しさで満ち溢れた世界なんだろう…私には一生来ない世界で一生無縁な世界。
ーーガシャンッ 醜い音が何度も音を立てる
「 なんであんたはいつもそうなの!!なんで生まれてきたの!?あんたなんか要らなかったのに…なんで、なんで私の元に来たのよ!! 」
お母さんは顔を真っ赤にして泣きながら私に言い放った。…お母さんが投げたガラスのお皿、私が小さい頃に母の日にあげたものなのに…すごく大事にしてくれてたのに。気が狂ってお母さんはお母さんじゃなくなった。そのお皿のガラスの破片が私の頬に辺り血がゆっくりと流れる、私はそれすら痛まなかった
…お母さんの怒った声聞き慣れてるのに涙が毎回出てくる、
ーパシッ
お母さんに勢いよく叩かれ叩かれた場所からも破片が当たり血がゆっくりと流れていた場所からも血が出てくる。私は思わず泣いた
「 は?なんで叩いたぐらいで泣くの?本当ウザイんだけど。殴らなきゃ分からないの?」
お母さん、違う…痛くて苦しくて辛くて泣いているんじゃないの
「…わか、分かります…だから殴らな、いでくださ、い…っ…」
「気持ち悪い」
大好きなお母さんにこんな事されて悲しいから泣いている。なんて…誰も私の心の内を聞いてくれやしない、聞こうともしない。
床に捨てられたガラス瓶を私に向かって投げお母さんは部屋を後にした。
「…っう、ひぐ…っ」
ねずみ色の床が私の涙で水玉模様を描いてく、こんな気持ちになっても学校へはちゃんと行かないといけないから重い気持ちのまま私は学校へ行く。
「 … 」 みんな私が来ても無視。そのくせ私以外の子が来たらみんな挨拶をする。
ザワザワ_
「 ステラって本当にうざいよね 早く消えてくんないかな」
「 ほんとそれな 」
そんな言葉を私は口を噛みながら自分の席に向かおうとする……「 っち 」と舌打ちが聞こえたと同時に私は派手に転んだ。
私と同じクラスの女子リーダ カレン が足を引っ掛けてきた。
「 いた…っ 」 派手に転んだせいで足を擦りむき血が沢山出ていた。
「なにあれ、ださ 」
私は黙って立ち上がり自分の席へ座る…机には死ね、消えろ、来んな、机の中にはビリビリに破かれた教科書、など色々。…もうこんなの慣れてる、
クスクス…
「 おい、ステラ、金よこせ 」
「…え、なんで? 」
「 いいから、よこせよ 」
「や、やだ…っ 触らないで、」
「は?お前私に反抗する気?殴られたいの?」
「 … 」
「何も言えないなら最初から口答えすんな」
私をいじめる主犯格…カレンが私の財布を奪いお金をとった。今日は一段と酷いいじめだったがそれでも耐え学校が終わり重い足取りで家へ向かう、
ガチャ_
「 ただいま 」
「久しぶりだな、ステラ」
「え…」
「な、んでいるの、?」
戸惑う私の前には母と離婚したお父さんがいた。
「ステラに逢いに来たんだよ」
私の名前はステラ。どこにも居場所がない普通の学生。でも皆とは違うところがある、家に帰ったら当たり前のように暴言、暴力を振るわれる。
私の身体には痣、リスカ、自殺後の傷、だらけ…
誰も私を必要とはしてくれないのは分かってる、けど
愛されてみたい、愛したい。誰かを好きになるってどんな感じなんだろう…どれだけの嬉しさで満ち溢れた世界なんだろう…私には一生来ない世界、一生無縁な世界…
「_ガシャン!!」 醜い音が何度も音を立てる。
「 なんであんたはいつもそうなの!!なんで生まれてきたの!?あんたなんか要らなかったのに。なんで、なんで私の元に来たのよ!!!! 」お母さんは顔を真っ赤にして泣きながら私に言い放った。…お母さんが投げたガラスのお皿、私が小さい頃に母の日にあげたものなのに…すごく大事にしてくれてたのに。気が狂ってお母さんはお母さんじゃなくなった。そのお皿のガラスの破片が私の頬に辺り血がゆっくりと流れる、それすら痛まなかったー
…お母さんの怒った声聞き慣れてるのに涙が毎回出てくる、
パシッ!!
お母さんに勢いよく叩かれ叩かれた場所からも破片が当たり血がゆっくりと流れていた場所からも血が出てくる。私は思わず泣いた
「 は?なんで叩いたぐらいで泣くの?本当ウザイんだけど。殴らなきゃ分からないの?」
お母さん、違う…痛くて苦しくて辛くて泣いているんじゃないの、
「…わか、分かります…だから殴らな、いでくださ、い…っ…」
「気持ち悪い」
大好きなお母さんにこんな事されて悲しいから泣いている。なんて…誰も私の心の内を聞いてくれやしない、聞こうともしない。
床に捨てられたガラス瓶を私に向かって投げお母さんは部屋を後にした。
「…っう、ひぐ…っ」
ねずみ色の床が私の涙で水玉模様を描いてく、こんな気持ちになっても学校へはちゃんと行かないといけないから重い気持ちのまま私は学校へ行く。
「 … 」 皆私が来ても無視。そのくせ私以外の子が来たらみんな挨拶をする。
ザワザワ_
「 ステラって本当にうざいよね 早く消えてくんないかな」
「 ほんとそれな 」
そんな言葉を私は口を噛みながら自分の席に向かおうとする……「 っち 」と舌打ちが聞こえたと同時に私は派手に転んだ。
私と同じクラスの女子リーダ カレン が足を引っ掛けてきた。
「 いた…っ 」 派手に転んだせいで足を擦りむき血が沢山出ていた。
「なにあれ、ださ 」
私は黙って立ち上がり自分の席へ座る
机には死ね、消えろ、来んな、机の中にはビリビリに破かれた教科書、などが色々。…もうこんなの慣れてる、
クスクス…
「 おい、ステラ、金よこせ 」
「…え、なんで? 」
「 いいから、よこせよ 」
「や、やだ…っ 触らないで、」
「は?お前私に反抗する気?殴られたいの?」
「 … 」
「何も言えないなら最初から口答えすんな」
私をいじめる主犯格_カレンが私の財布を奪いお金をとった。
思い足取りで家へ向かう、
ガチャ_
「 ただいま 」
「久しぶりだな、ステラ」
「え…」
「な、んでいるの、?」
戸惑う私の前には母と離婚したお父さんがいた。
「ステラに逢いに来たんだよ」
上機嫌でクククッと喉を鳴らし酒を飲むお父さん、私のお父さんは酒癖も金癖も悪くついにお母さんに愛想を尽かされた。お父さんは暴力はしなかったものの私がお母さんに暴力されようが何されようが見て見ぬふりだった。黙ってどこか遠くを見ながらただ私が泣いて叫んでいる所を見ていた…私はそんなお父さんが目の前にいることに驚いた。
「…最近どうだ?」
気まずい空気の中沈黙を破ったのはお父さんだった。
「楽しくないよ」真顔でそう答えた。
「…そうか」
「うん」
ゴクッ_ゴクッ_音を立てながら酒を飲む…
「また会いに来るからな」
「……もう来なくていいよ」
そう言った時にはもうお父さんは居なかった。飲みかけのビール瓶4本を残して__。
ーーーテストが帰ってきた。今回は自分でもこの点数はありえないなと思う。テスト全部30〜40点代だった。いつもなら勉強頑張って満点を取るのに今回はそういかなかった…見せたくない、帰りたくない、そう思いつつも夕焼けと共に学校を後にした。
ガチャ_
「ただいま、」
「…おかえり、今日テスト返却日だったでしょう。見せなさい」
「 … 」
震える手でテストをお母さんに差し出す。お母さんはテスト用紙を見た瞬間に顔を真っ赤にして私を思い切り睨む、
「 … っう、ごめ、ごめん、なさ、い…っ 」
「あんたは顔も性格もダメで頭もおかしくて馬鹿なのね。こんな子なら早く死んだら?」
容赦なく汚い言葉を吐き捨て私に放る。
「…っあ、ごめ、ごめん…なさっ…」
ーーヒューヒュー…_寒い風が私の身体に当たる。
お母さんに思い切り殴られた後今日は出ていきなさいと言われ家を出されてしまった。寒い、そりゃそうだ…真冬で雪が降っていて今日は今年1番の寒さらしい…それなのに携帯も財布も何も持ってきていない、
「 いっそ、いっそこのまま凍え死にたい 」
ふっと本音をもらすとその声は白い息となって消えた…
「…誰か助けて」
頑張って吐いた弱音も誰にも届かず空気となって消えた。…誰にも、何処にも私の本音も弱音も誰にも届かない、聞こえない
私は、そんな暗闇でただ1人、独りぼっちで泣いていた。
_「…みっ!!」
ん…誰…
「君!!!大丈夫か?!…こんなにアザだらけで…」
優しい言葉を誰かにかけられてる?…ううん夢だよね。
アザ…お母さんが殴ってきた跡が酷く私の身体に痛々しい程付いている…
「お願いだ、目を開けてくれ…」
…パチッ
「 やっと目を覚ましてくれた。君があまりにも目を覚まさないから救急車を呼ぼうと考えていたんだ。」
「え、っと…」
「あ、自己紹介がまだだったね。僕の名前はカウル。
仕事終わりにこの道を通ってたらこんな寒いのに寝ている君の姿があったから起こそうと思ったんだ。カイロとかもあるからあげるよ。」
「ありがとう、ございます。」
カウルといったその男性は自分も寒いのにカイロをくれた。私はいつの間に眠っていたのだろう_もしこのまま寝ていたら私は死んでたのかな…なんてそんな事を考える
「とりあえず暖かい飲み物を出すから僕の家においで。…何も怖がらなくていいよ。君訳ありっぽそうだし、」
「ありがとうございます。私ステラです」
「そうか、ステラか。よしステラ僕の家においで」
うんと縦に首を振りカウルと暗い道を歩いた。
_「 ここだよ 」
ギィっと音を立てた古い木製のドアをカウルは開け私を案内してくれる。木製でできた家は古いはずなのに綺麗だった。カウルは暖かいコーヒーを両手に持ちコトっと私の前に暖かいコーヒーを置いてくれた。
「 汚いけど自分の家だと思ってゆっくり寛ぐといいよ。今お風呂も入れるからちょっと待っててね。 」
ニコッと微笑みガタッと音を立て廊下に向かって歩いてく。
ごくっ…コーヒを飲む。
「…っはぁ 美味しい、、」
コーヒーがゆっくり体に染み込んで冷えた体を温めてくれる。ゴクゴクと飲む手を止めず一気に飲んだ。
「 お風呂入れ終わったよ。僕は夕食を作っとくからステラ、君は先に入ってきたらいいよ 」
「ありがとうございます。では入ってきます」
「あ、そうだ。服は洗濯機の中に入れて置いて。服は僕の服着ておいて。男物だからブカブカだと思うけど気にしないで。 」
「何から何までありがとうございます。」
ペコッとお礼をし浴室へ向かう。
_チャプン
お湯へ浸かる。…気持ちいい、こんなの久しぶりだな、
コーヒーで少しだけ暖まった体を今度はお湯が暖めてくれる。こんな暖かい思いをして人の優しさに触れたのはもう久しぶりだな…
こんなに良くしてくれるカウル…嬉しい、何かお礼をしないと
そんなこんな考えているといつの間にか30分以上も経っていた早く上がらないと、
「 あがりました。 」
お風呂から上がったあとふわふわのタオルに身を包みブカブカの服を着てカウルさんの元へ向かう。
「 おかえり。服はどうだった? 」
「 少しブカブカですけど大丈夫です!本当に
何から何までありがとうございます。」
「 全然いいよ。困ってる人を放っておけないしね。」
カウルは優しく微笑み私の頭の上に大きい手をポンと置いた。
そうして早朝_5時
「ステラ!起きなさい!!」
私が恐れていたあの人の声…どうしてここにいるの。
「 おかあさん…」
「 まったく。人に迷惑しかかけれない出来損ないね、あんたは。」
「…っ!」
恐れていた人、恐れていた言葉、全部が突き刺さり地獄へ堕ちる。
「君のお母さん?ごめんね、君の名前をずっと呼んでいたから入れたんだ、」
あの時のような優しかった笑顔じゃなくて不気味そうな笑みを浮かべカウルは言い放った。
「ステラ、あなたいつもなら外へ出た日はすぐ謝って帰ってくるのに昨日は全然帰ってこなかったからGPSを見たらこんなふしだらな事を…。あんたなんか育てるんじゃなかった!!
時間の無駄だったわ。」
もうやめて、痛いほど分かった、そう思ってていいから、だから、言わないで…
「ステラ。僕の服はあげるからもう帰って。」
ついに捨てられるのか。私にはあんなに良くしてくれたカウルが冷たい口調でそう言い放ち追い出すようにドアを閉めた。
「…ふっ、あの人もステラのこと邪魔だと思ってたのね。」
もう、死んでしまいたい。ここに私の居場所は無いのかもしれないお母さんにもバレて、カウルにも捨てられて、見放された、もうどうでもいい、暖かいと思っていたあの手、優しいと思っていたあの笑顔、嘘じゃないと思ったあの温もり、全部嘘だったの_?家にいても母には酷いことをされるから心が苦しい、息抜きがてら外へ出る。
「ステラ?」
…ビクッ 振り向かなくても分かる。この声は
「 カウル?」
私を見放し捨てたはずのカウルがそこに居た。
「なん、ですか?」
「 昨日はごめんね。ああ言う事しか出来なかった。
後悔している。戻ってきてくれないか。君の居場所はここにある」
私の居場所…私が求めていた私だけの居場所…カウルはいつだって優しくて私の居場所を創ってくれる。だから_
「 カウルさん…ありがとう。分かった、今日の夜戻るね。」
私がそう言うとカウルはまた不気味そうに笑みを浮かべた。
私は知らなかった。あんなに優しくて私の居場所を創ってくれるカウルにあんな事をされるなんて…