私を拾ってくれますか?
拗ねて飯田を避けたことは、俺が悪い。ただ、飯田もあんなに傷ついた姿を俺に見せておいて、呆気なく仲直りしたとか言い出したら、今の俺なら飯田を突き放してしまいそうで、怖い。
「すぐ治るから、放っといてくれって。加減を間違えただけだし」
「そう?爽太がそう言うならだけど…、無理しないでね?」
「無理してねぇ」
今は無理をしないと、俺が崩れる。どうにかマネージャーを離して、飯田を待ち続けたけど、いつもの時間になっても来なくて、朝練が終わって汗だくのやつばかりが教室を埋め尽くした。
どうにか動かないと、このまま話さずに終わってしまうのか。でも探しに行って、何を話す?
立ちかけたけど、すぐ自分の席に戻り、頭を抱える。すると、俺の机を誰かがゴンゴンと強く叩いた。てっきり飯田だと思って勢いよく顔を上げると、飯田の友達が立っていた。
「何」
「奈垣くん、さっきはマネージャーちゃんと仲良さそうにしてたね」
「…それで?」
いまいち先の読めない会話で、俺に何か言いたいんだろうけど、意図が分からない。深いため息までつかれたし。
「星、見てたよ」