私を拾ってくれますか?
さて、ここからどう話しかけて、どう誤解だと分かってもらおうか。休憩の度にタイミングを見計らうのに、飯田の隣に和倉が居て、今は来るなと手で払われる。
これじゃあ、いつまで待っても誤解されたままで、自然消滅もあり得る。
「悩ましい…」
今日は部活に行く気力もなく、日直だったのもあって、体が机から離れずにダラダラ。黒板の文字も消さずに、日誌も適当な書き方。
帰りのホームルームが終わったら話しかけようと決めたのに、また和倉が間に入ってきて飯田を連れ去って行ったし、本気であいつは俺たちに話し合いをさせる気はないのかもしれない。こんなんじゃ、日直だってやる気は起きないに決まってる。
でもそろそろ日誌を職員室に持って行かないと、担任が怪しんで俺の様子を見にやって来る。仁王立ちで教室の入り口に立ち、〝奈垣ー〟と言う声と威圧感ある態度が目に浮かぶ。
「…だる。日直代わってもらえば良かった」
「明日も日直やり直し!」