私を拾ってくれますか?




また私に1歩近づくマネージャー。同じように下がろうとしたけど、紗奈が私をじっと見て眉間に皺を寄せて首を小さく振っていた。下がるなということか。


怖がるな。喧嘩は買わなくて良い。ただ、奈垣くんの彼女じゃないのはお互い様だと、強く言えば良いだけ。鼻息をフンと鳴らして、気合を入れて目を少し開いてみた。


自然に顔も斜め上を向くと、マネージャーは怯まない私を見て、ほんの少しだけ目を揺らした。喧嘩を売る相手を間違えたと、思わせてやる。




「それはあなたにも言えるんじゃない?奈垣くんなら、自分の調子くらい理解してると思う。それを人のせいにするなら、あなたこそ奈垣くんの邪魔してるでしょ。ベタベタひっついて。奈垣くんが嫌がってるの、分かってるよね?」




きっと言い返してくると覚悟していたのに、何か言いたそうに顔を赤くして口をパクパクさせている。図星すぎたかな?少し言いすぎた気もするけど、奈垣くん自身がどう行動するかであって、私たちは関係のない話だ。


ここで言い合っていたって埒もあかない。




「私たちが口出しすることなのかな?決めるのは奈垣くんだと思う」



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