私を拾ってくれますか?
星、励まされる。
旭に会わないように早めに家を出るのは、なかなかきつい。冬空はいつまでも陽が見えない分厚い雲を常備しているし、キンキンに冷えた外に出た瞬間、キュッと心臓が縮まる感覚が苦しい。
放課後に失恋した時の心臓みたいで、毎朝思い出してしまう。
旭は今日も居ない。昨日、朝早くに家を出ていると言ってしまったから、待ち伏せされていたら嫌だなと思って、恐る恐る登校したけど、無事に会わなかった。
「寒…。心も寒い」
誰もいない通学路に、私の悲痛な独り言が広がる。わいわい騒ぐほど元々友達も居ないけど、旭が居ないと大きな穴が空いた気分。
旭は長年一緒に居て、私の気持ちに気づいてないなんてことはあるんだろうか。一緒に居すぎて感覚が鈍ってた?
友達の関係を壊したのは私。そこは謝らないといけないけど、でも仮に告白を断られても、幼馴染は変わらないと思っていたから。幼馴染の関係まで終わってしまうほど、私と旭の絆は弱かったということ。
呆気なくて悲しいけど、人生まだある。高校を卒業したら世界が広がって、出会える人も増える。そこにきっと良い人が居る。そう割り切ろう。
「うん、よし!」