からかわないでよ、千景くん。



体育祭前日。
午後の授業は、すべて準備にあてられた。


あの日以来、千景くんと話していない。

私自身の問題なんだけど…なんだか、気まずくて。



「はあー…」



大きなため息をつきながら、カラーコーンを運ぶ。



「なずな、重くない?」



隣の志緒ちゃんが、私の倍のカラーコーンを持ってそう言った。


(わあ…かっこよすぎる、志緒ちゃん…)


その姿に、ちょっとだけ元気をもらう。

でも、次の言葉が胸に刺さった。



「なずな最近元気ないね」



ぽつりと、静かに。

< 103 / 277 >

この作品をシェア

pagetop