からかわないでよ、千景くん。
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志緒ちゃんが先生に呼ばれて行ってしまった。
だから私は、玉入れの俵を一人で運ぶことに。
重くて、進まない。
「うぅ…重っ…」
そう思ってたら—— 横から、ひょいっと俵を奪われた。
「これと交換」
千景くんだった。
そう言って、私にフラッグを渡してくる。
久しぶりに、千景くんをしっかり見た。
焦茶の柔らかい髪が、風で揺れている。
その横顔が、なんだか懐かしくて。胸が、きゅっと鳴った。