からかわないでよ、千景くん。



そう思った瞬間——



「っ…!」



後ろから、頬にツンと指を刺された。


びっくりして振り返ると——



「あ、可愛い子はっけん」



千景くんの声が、背後からふわっと届いた。

振り返ると、笑ってる千景くん。



「もう10月なのに、今日暑いね」



そう言って、長袖をまくる。

あらわになった手と腕の血管。手首に着けてる、シンプルなバングル。


(や、やばい)


きゅんとした。


私、今—— 変態みたいじゃない…!?

慌てて、目を逸らす。


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