からかわないでよ、千景くん。



大きな歓声とともに、体育祭が始まった。

私は、志緒ちゃんの隣で座って観戦中。
志緒ちゃんは、メガホンまで持ってて—— ガチ勢すぎる。

隣で大声を出してる志緒ちゃんを見ながら、「凄いなー」なんて思っていたら——



「月城さん、今日走れそう?」



笹村くんが、隣にやってきた。



「うん、大丈夫!楽しみ~」



笹村くんは、5個くらいの競技に出るらしくて……忙しそう。
徒競走、障害物競走、二人三脚、騎馬戦、リレー。


(私とは格が違いすぎる…)



「笹村~今日期待してるからね!」



志緒ちゃんが、メガホンで叫ぶ。
その声に、思わず笑ってしまった。



「徒競走に出場予定の2年生は、入場門まで来てください」



アナウンスが流れる。



「あ、次俺じゃん」


「がんばってね、笹村くんっ」



私は、拳をグッと握って見せた。


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