からかわないでよ、千景くん。



その後、勝ち進んで見事1位になった…
のに、なんだかモヤモヤ。



「やったー!1位だ!」



みんなが笑って、飛び跳ねて、肩を組んで喜んでる。
でも、私はその輪の中に入れなかった。
嬉しいはずなのに、心が重い。

千景くんの姿を探してしまう。

さっき、目が合った。
でも、すぐに逸らされた。
その仕草が、なんだか冷たく感じた。


テントに戻るまで、千景くんの背中が見えてた。
声をかけようか迷ってるうちに、気づいたら、もうどこにもいなくて。


近くに行きたい。話したい。
でも、千景くんの周りにはいつも男の子たちがいて、その輪に入る勇気が出ない。



頭の中は千景くんでいっぱい。

次の競技の説明も、応援の声も、遠くに感じる。
集中できない。


…こんな気持ち、どうしたらいいの?


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