からかわないでよ、千景くん。

*

*

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放課後。先生に呼び出されて、職員室へ向かった。
朝提出したプリントに不備があったらしくて、ちょっとだけ注意される。



「ふぅ…」



気まずさを引きずりながら、教室に戻る。


扉を開けると、そこには千景くん。
机に伏せて、すやすやと寝ていた。


まだ残ってたんだ。
ここにいるの、珍しい。いつもは、あの場所にいるのに。

静かな教室。
夕方の光が、千景くんの髪に差し込んで…まるで絵みたいだった。


寝顔…かわいい。


その言葉が、自然と心に浮かぶ。


気づけば、無意識に手が伸びていた。
そっと、髪を撫でる。



その瞬間——


ガシッ。


腕を捕まれた。



「寝込み襲おうとしてる?」



千景くんの声。低くて、でもどこか楽しそうで。



「なっ…ちがっ…」



慌てて言い返すけど、言葉がうまく出ない。



「じゃあ、この手、なに?」



掴まれた右手が、じんわり熱い。



「ね、寝顔が可愛かったから…」



小さく答えると、千景くんがふっと笑った。

その笑顔が、また私の心をかき乱す。


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