からかわないでよ、千景くん。
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ホームルームが終わり、帰る準備をする。
「月城さんてさ、」
隣の笹村くんが、 マフラーを巻きながら話しかけてきた。
「うん?」
私もマフラーを巻きながら、返事をする。
「軽いよね」
「…ん?」
「階段で月城さんを引っ張ってびっくりした。軽すぎて」
「えぇ。そんなことないけどな。標準だと思うよ?」
そう言うと、笹村くんは「女子って軽いねー」なんて驚いてる。
笹村くんは、明るくて、気さくで、誰にでも優しくて——
みんなから慕われている、人気者。
なのに、女の子とは付き合ったことがないらしい。
……うわさ、だけど。
「そのままでいてください」なんて、心の中でそっと願ってしまった。