からかわないでよ、千景くん。
さっきまで、ほんとに……。
怖かった。不安だった。千景くんの熱が、下がらなかったらどうしようって—— ずっと、胸がざわついてた。
でも今、千景くんがポカリを飲んでる姿を見て—— ほっとしたら、涙が出てきた。
俯いて、必死に拭う。
「……よかった」
声にならない声が、喉の奥で震える。
「なずなに熱うつったかな?」
千景くんは、ポカリを冷蔵庫にしまって、私の額に手を当てる。
「あ……」
どうしよう。さっきのこと、思い出してしまった。
千景くんの熱い体。初めて見た、素肌。唇が重なるたびに、気持ちいいって思ってしまった自分。
「……うう」
恥ずかしい。顔、見れないよ……。
「……あれ?顔赤くない?」
千景くんが、私の顔を覗き込む。
「こ、これは……その……!」
言葉が詰まる。
だって、 さっきのことを思い出して—— 胸がドキドキして、顔が熱くなってるなんて言えるわけない。