からかわないでよ、千景くん。




俺がどれだけ、なずなのことが好きなのか—— そろそろ分かってほしい。

言おうとした瞬間、なずなが、少し照れた顔で言った。



「だから……私がやきもち焼くことを忘れちゃうくらい、 いっぱい千景くんとくっついてたいの……」


「……っ」



な、にそれ……。
かわいすぎる。

今すぐ、なずなのことをめちゃくちゃにしてやりたいのに。
でも、まだ熱がある。

なずなさ、俺が熱あることに感謝しなよ。
俺が、なずなの言動ひとつひとつに揺さぶられてることも知らないで。


ほんと、悪魔。



なずなのことをからかっていると、なずなに爆弾を落とされた。



「“ひとつひとつの言動が一々かわいくて、どうしても目で追ってしまう。俺が初めて欲しいと思った女の子”だっけ?」



いや、なんで知ってんだよ。平さん…。

「直接聞きたいな?」って、悪魔。
それも、かわいい。


でも、さすがに勘弁して?
それ以外なら、なんでもやるからさ。


でも、なずな。その言葉はほんとだからね。



だから、なずなはもっともっと俺だけを欲しがってよ。



そして、俺のことも、なずなでいっぱいにして。


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