からかわないでよ、千景くん。
もっと教えて、千景くん。
今日は、2日ぶりの学校。
熱を出した日から、なかなか体調が戻らなくて結局2日間も休んでしまった。
あの日、保健室で寝てしまってから—— 気づいたら、自分の部屋だった。
「学校から電話あって迎えに行ったの。その時、保健室に志緒ちゃんがいて、すごい心配してたわよ」
お母さんの言葉に、胸がじんわりあったかくなる。
「…男の子、いなかった?」
思い切って聞いてみた。
「男の子?志緒ちゃんと先生だけだったけど〜…」
千景くんは、いつまでいてくれたんだろう。
もしかして、私の勘違いだったのかな。
熱のせいで、夢を見てたのかもしれない。