からかわないでよ、千景くん。
千景くんに、会いたい。話したい。
3階まで行って、いろんな教室を探した。
でも、どこにもいなかった。
(…私、千景くんのこと何も知らない)
昼休み、誰とお弁当を食べてるのか。
どこにいるのか。
何にも知らなかった。
隣の席なのに。
毎日話してたのに。
2階に降りようとしたとき、ふと目に入った屋上へ続く階段。
屋上は鍵がしまってるはず。
でも、なんとなく気になって、足が勝手に動いた。
階段をあがっていくと——
扉の前に、千景くんがいた。
(…いた)
息が止まった。
背中しか見えないけど、すぐに分かった。