からかわないでよ、千景くん。
左膝が、じんわり痛い。
(水分補給…しないで、保健室行こう)
足を引きずるようにして、ゆっくり歩く。
(二人三脚で転んでけがしました、なんて…)
恥ずかしくて、誰にも言えない。
(ほんとに、最悪だ〜…)
でも、今はとにかく保健室へ。
誰にも見られませんように…!
保健室の扉には、紙が貼られていた。
「不在です。なにかあったら職員室まで!」
(え…いないの?)
一瞬、立ち尽くす。
でも、絆創膏をもらうだけだし。
先生に迷惑かけるほどじゃない。
(ちょっとだけだから…)