からかわないでよ、千景くん。
そっと扉を開けて、中に入る。
静かな保健室。
誰もいない空間に、私の足音だけが響く。
絆創膏を探して、棚を開ける。
見つけた瞬間、少しだけホッとした。
(よかった…)
椅子に座って、体操服を膝までまくり上げる。
思ってた以上に血が出ていて、体操服の裏にまで付いていた。
膝を折り曲げたり、伸ばしたりするとズキズキと痛む。
「……痛いよ〜」
誰もいない保健室で、ぽつりとこぼれた声。
絆創膏を開けながら、膝の血を見て、またズキッと痛みが走る。
(ほんとに最悪だ〜…)
そのとき—— ガラッと扉が開いた。