からかわないでよ、千景くん。




「笹村と?」



その言葉に、びくっとする。


(知ってたんだ…)


千景くんは、私の前にしゃがんで膝を見ながら「いたそー」なんて笑ってる。

その顔は、いつものからかうような笑顔で。


(千景くん、私が笹村くんと組んでるの…知ってたんだ)


なんでだろう。

ちょっとだけ、胸がざわついた。



「笹村、運動できるのにね。なずなが足引っ張ってんのかな」



千景くんが、さらっとそんなことを言う。


(ひどい…!)


千景くんは、私の手から絆創膏を取って、膝に貼ってくれた。



< 61 / 277 >

この作品をシェア

pagetop