なりそこないのシンデレラ ~エリート官僚と偽りの婚約!?~
考えても仕方のないことを考えて、うっかり落ち込んでしまった。切り替えなきゃ、頑張ろう――と、午後の仕事を開始する。まずは、返却図書の配架。
NDC――日本十進分類法による分類記号913、日本の小説を配架していると、
「……あの、」
おずおずとした声が掛かった。
「はい」
返事をして振り返ると、どこか不安そうな面差しをした学生さんだった。大きめのトートバッグの肩紐をぎゅっと握りしめた彼女は、瞳を揺らめかせながら、意を決したように切り出した。
「本を、探してて」
「わかりました。どういった本でしょうか」
何だか思い詰めた様子の彼女を安心させたくて、なるべく表情を穏やかにして尋ねた。
呼吸を、慎重に緩めるような一秒。
ためらうような間合いのあと、彼女は口をひらいた。
「ビブリオバトルで勝てそうな本を」
その答えを聞いて、私はわずかに目を見ひらく。
NDC――日本十進分類法による分類記号913、日本の小説を配架していると、
「……あの、」
おずおずとした声が掛かった。
「はい」
返事をして振り返ると、どこか不安そうな面差しをした学生さんだった。大きめのトートバッグの肩紐をぎゅっと握りしめた彼女は、瞳を揺らめかせながら、意を決したように切り出した。
「本を、探してて」
「わかりました。どういった本でしょうか」
何だか思い詰めた様子の彼女を安心させたくて、なるべく表情を穏やかにして尋ねた。
呼吸を、慎重に緩めるような一秒。
ためらうような間合いのあと、彼女は口をひらいた。
「ビブリオバトルで勝てそうな本を」
その答えを聞いて、私はわずかに目を見ひらく。