私なんかが神様のお嫁さんになりました

髪飾りは杏の手の中でさらに眩しい程の光を放ったではないか。
杏はあまりの眩しさに目を閉じた。

少しして恐るおそる杏は目をゆっくり開けて見た。
すると、そこには信じられないことが起こっていたのだった。

なんと髪飾りは元のとおりに美しい髪飾りに戻っている。
しかも、キラキラとした光っており更に美しい髪飾りになっていた。

杏は訳が分からずそのまま髪飾りを見ていると、なんと髪飾りは自分で手の中から飛び上がり杏の髪に戻ったのだった。

「何が起こっているのかしら…これは…きっと白様とお母様が助けてくださったのね…ありがとうございます。」

少しして杏の様子を遠くから見ていたひとりの女性が近寄って来た。
その女性はとても清楚な雰囲気の女性だった。

「あの…もしかして人間の方ですか?」

控えめにその女性は話し掛けて来た。

「はい、…私は人間です。」

するとその女性は嬉しそうに笑顔を見せた。

「よかったぁ。私も人間なのです。私は妖狐様に嫁いだ吉乃(よしの)と言います。」

「私は杏と言います。よろしくお願いします。」

「杏様は白龍神様のお嫁様ですね。着物を見ればわかります。」

すると杏は少し下を向いた。

「私なんかでは白龍神様に相応しくはないので…」

吉乃は杏の両手をとって強く握った。

「杏様、何を言うのですか。先程から杏様を見ておりましたが、鱗の髪飾りが壊されても、元の形に戻って輝いていますよね。恐らくこの髪飾りの鱗は白龍神様ご自身の鱗だと思いますよ。自分の身を傷つけても杏様に差し上げたのでしょう。」

「えっ…まさか…そんな。」

吉乃は微笑んで杏に頷いた。

「杏様はとても大切に愛されているのでしょう。自信を持ってください。」


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