忘れたはずの恋心に、もう一度だけ火が灯る ~元カレとの答え合わせは、終電後の豪雨の中で~

 「うわっ、まじで酷い雨だな」
 「本当だね」

 テレビにはLIVEという文字と共に、大荒れしている都市部の映像が流れている。リポーターの後ろでは人がせわしなく往来しており、皆びしょ濡れだった。

 「明日が休みで良かった…」
 「本当にな。明日も急いで帰らなくていいし、そんなに気を張らずにくつろいでくれて構わないから」

 圭吾の言葉に曖昧に頷く。有り難いのだが、友人としてどこまで甘えていいのか分からない。どこで線を引くべきなのかが曖昧だ。

 「あの、」
 「俺、由衣が着れそうな服探してくるわ。濡れてもいいからソファーに座ってて」

 そんな言葉を残してまたリビングを去った圭吾。私は何も言えないままタオルを敷いて、ソファーに座った。

 (なんか、変)

 そっけないというか、他人行儀というか。居酒屋の時の明るさとは全く違う、嫌な冷たさを圭吾から感じる。

 それが彼の友人に対する態度だというのならば、きっと私は付き合う前から圭吾に踏み込みすぎていたんだと思う。

 もやもやする。嫉妬とは違う感情だし、正直苛立ちに近い。

 (__さみしい、?)

 心の中で出た答えはそれだった。『寂しい』という感情は幼稚っぽいが、考え直してもそれが的確。

 でも感情が分かったところで、解決策なんて見えてこない。そもそも、圭吾とどんな関係になりたいかなんて、


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