推理×LOVE=?
第四章 暴かれる真実
碧の執拗な捜査は、ついに犯人の尻尾を掴みかけた。
彼は、盗まれた品々が、特定の人物の鞄や机の中から、あるいは、その人物が一人になるタイミングで、消えているという共通点を見出したのだ。
「花蓮、君の化粧ポーチは、どこにあった?」
「えっと、教室の自分の席の机の中だったと思う」
「机の中か...。そして、美咲の財布も、さくらのリップも、すべて教室の机の中から消えている。しかし、一度も犯行を目撃した生徒はいなかった。ということは、犯人は周りの目を欺く、巧妙な手口を使っているはずだ」
碧は、教室の机の配置や、生徒たちの授業中の動きを思い出しながら、推理を巡らせていた。
「待って、碧くん。ちょっと気になった事があるんだけど、、。この前、先生が私の化粧ポーチを探すのを手伝ってくれた時、先生が私の机の引き出しを、すごく丁寧に見ていたのを思い出したのだけど。。」
「先生が?」
「うん。まるで、別の何かを探しているみたいに...」
私の言葉に、碧の目が輝いた。
「先生が?それは、つまり...」
「まさか、先生が...私の考えすぎかな。。」
疑念が確信に変わった瞬間、私は全身に冷たいものが走るのを感じた。
暁先生は、いつも私に優しく接してくれた。
でも、その優しさの裏に、恐ろしい闇が隠されていたなんて知るよしもなかった。
碧は、私の様子を見て、
「花蓮、もしかしたら、君は危険な状況にいるのかもしれない。暁先生には、くれぐれも気をつけてくれ。」
と真剣な表情で言った。
彼の言葉に、私はただ頷くことしかできなかった。