ダンナ様はアイドル〜8歳年下の彼と、秘密の恋から始まった本気の恋〜

好きな人はアイドル(後編)


 その日は収録でほかのタレントさんや女性タレントさんもいた。
 現場はワイワイと楽しそうだ。
 
りな「(今回はいつも通りお話出来そうにないから早目に退散しようかな……)」
 
 今日は大輝は絶好調なのか皆にいじられ、可愛がられていた。
 そんな中女性タレントに
 
司会者「〇〇さんはこの中で誰がタイプですか?」
 
女性「えー……明るく元気な咲良さんですかね!」
 
大輝「えっ!めっちゃ嬉しいです!」
 
 嬉しそうな笑顔をカメラに向けていた。
 
りな「(何となくモヤモヤ……そういうお仕事だもんね……)」

 
『一旦休憩入りまーす』
 
スタッフの掛け声で一斉に休憩に入る。
 メンバー達がゾロゾロと控え室に向かってくるのが見えた。
 
りな「お疲れ様です〜!」
 
慧 「あっ!りな来てくれた!ごめんね、収録で手伝えなくて……」
 
一真「りな今日のご飯なに?俺楽しみ♪」
 
 ゾロゾロと来て挨拶してくる中、先程の女性タレントが大輝を捕まえてお話をしてる。
 
りな「(うっ、見たくなかったかも……いやいや仕事仕事)んー今日は洋食にしたよ?温かいスープもあるよ〜」
 
輝晶「肉ある?肉!」
 
りな「鶏肉あるよ、輝晶君好きね笑」
 
輝晶「うん、好き」
 
 と輝晶君に目を向けられて……
 
りな「そっか……そんなに鶏肉好きなのね。次は多めに用意しとくね?」
 
 そういうとガックリした顔で
 
輝晶「……ねぇなんでこうなんだよ笑」
 
遥斗「失敗してんの笑」
 
一真「(やっぱりストレートに言わないとダメか……)」

 遅れてやってきた大輝に、涼真が耳打ちする。
 
涼真「輝晶さりげに告白してたけど気づかれてない笑」
 
大輝「えっマジ?笑……本当にどんだけ鈍いの笑」
 
 というものの内心は(なんだよアイツ!興味なさそうな感じだったのに!)と舌打ちをする。
 
大輝「りなお疲れ様!今日のご飯も美味そう!いただきます!」
 
りな「はーい、召し上がれ〜」
 
鶴田「あ、りなさんちょっといいですか?」
 
 りなはおつるに呼ばれて退室していった。

【メンバー side】
遥斗「輝晶気づかれてねーの笑ドラマならいい展開だったのにね笑」
 
輝晶「ありえない返し……」
 
涼真「さすがだよね笑好きなの鶏肉とか笑」
 
一真「(やっぱ直球だよなぁ……)」
 
慧 「さすがにきゅんってするかと思った笑」
 
大輝「本当に鈍いよね笑(内心ホッ)」

 
 お昼ご飯後にみんな撮影に向かって行った。
 早めに帰ろうかと思ったら大輝が「元気になった俺を見てって?」って言うから鶴田さんに許可をもらい少し見学させて貰うことに。
 さっきの女性タレントがやけに大輝君に絡みにいってるのがありあり見える。
 
りな「(やっぱモテるんだなぁ……でもいつもの大輝君に戻って良かった……)」
 
鶴田さんに伝えて早めに帰る。
 スタジオを後にして廊下を歩いてると大輝が追っかけてくた。
 
大輝「りな!帰るの?」
 
りな「あれ?撮影は?」
 
大輝「今、小休止笑 出てくのが見えたから……どうだった?」
 
りな「めっちゃ良かったよ!可愛がられてんじゃん笑かっこいいとも言われてたしね笑」
 
大輝「そうなの〜!可愛いとかかっこいいよく言われる!笑りなもそう思うでしょ?笑」
 
りな「うーん……可愛いと思うこともあるけど……」
 
 難しい顔をする。
 
大輝「えー……そんなぁ……」
 
  内緒話をするように小さい声でさくに伝える。
 
大輝「私は大輝君の事可愛いって言うより1人の男性として素敵だなって思ってるよ?笑あ、これ内緒ね笑 私はこれで帰るから撮影頑張ってね!」
 
 と手を振り帰っていく。

 
 【大輝side】
 りなが来てる。お昼ご飯も楽しみだけど会えるのも楽しみ!
 メンバーに続いてると女性タレントの方から声がかかる。
 
女性「咲良さん今いいですか?」
 
 ……なんだよ……早く行きたいのに……いや仕事仕事。
 
大輝「 (すいません連絡は事務所通してもらって……はい、すいません……残りお願いします……こーゆーの多いなぁ……もう遅れちゃったじゃん!)」

 控え室に入るとりなが出迎えてくれて笑顔になる。
 (今日のご飯も美味そう!)とそそくさと取ると涼真がコソッと輝晶がさりげなく告ったことを教えてくれる。
 それを聞いて少しイラッとしたけど、鈍いりなは気づくこともなかったと聞いて笑ってしまう。
 もう少しいて欲しくて、撮影の見学を進めて見てもらってたんだけど……
 さっきの女性タレントがやけに絡んで来る。
 
大輝「(……うざ……)」
 
 見られたくないのに……いや仕事仕事。
 ふと見るとりなが帰ってしまうところでそのタイミングで『小休止しまーす』
 と声がかかるからトイレ行くふりして追っかけた。
 少し話をして……そして……
「1人の男性として素敵だと思ってる」って……
りなが手を振って帰る。
 
大輝「(めっちゃ心臓が…きゅんきゅんどころかギュンギュンしてめっちゃ痛い!!)」

  
 スタジオに戻ると輝晶に
 
輝晶「あれ?大輝顔めっちゃ赤いけど具合悪い?」
 
大輝「いや、ちょっと走って帰ってきた笑」
 
輝晶「そういえば女性タレントの〇〇さんから声かかってたじゃん笑」
 
大輝「あーナンパね笑ちゃんとお断りしましたよ?」
 
輝晶「……珍しい笑交流大好きなのに笑……ふーん……(今回は本気っぽいな……)」
 
大輝「いいじゃん!何となくそんな気分じゃ無かったの!」
 
輝晶「ふーん(にやにや)……大輝負けねーからな笑」

 輝晶が先に戻っていく。
 ペットボトルの水を飲む間に思い出す。
 
大輝「(いや顔赤くもなるだろ……笑顔でそんな事いわれたらさぁ……俺、りなが好きだ……)」

 ――――――――――――――――

  気持ちに気づいてからは即行動。
 食事に誘いゆっくり話す時間を作る。
 色々話をしてて切り出されたあの話題……
 
りな「前に言っていた推しの好きと普通の好きの違いが難しくて笑」
 
大輝「そう?笑」
 
りな「んーアニメならわかるんだけど……声優さんってもはやアイドルっぽくて……姿見せないだけで人って感覚なんだよね……(苦笑)」
 
大輝「俺にとっては2次元と一緒なのよ?男性の声優さんもいるから見てみたら?」
 
りな「んーもし見て推しになったらENNEを推す気持ち無くなるかもよ?笑私器用じゃないからなぁ笑」
 
大輝「あ、それダメ笑推してください笑……ねぇENNEって6人いるじゃん?タイプ全員違うでしょ?……りなは何色、誰が好みなの?」
 
 と突っ込んで聞いてみる。
 
りな「うーん……皆それぞれ個性があっていいよねぇ〜、素敵だなーって思う。誰と言われると……悩むなぁ」
 
大輝「……りな好きな人いないの?」
 
りな「うっ……ん……最近ドキッとさせられる事がある人は……いる」
 
大輝「え……それは好きなの?それとも気になる人……?」
 
りな「気になる人……なのかな?最近目で追ってるかもしれない……(照)」
 
 
 と顔を赤らめる。
 
大輝 「(マジか……ショック……)ど、どういう人なの?」
 
りな「んー真っ直ぐでとても愛情深い人で……そばにいるだけで心が温かくなるような人かな。でも好きな人がいるみたいで……」
 
大輝「そ、そうなんだ……好きな人がいる人を好きになっちゃったのか……(俺と同じかよ……)」
 
りな「ん……、わかってはいるんだけど惹かれちゃう……」
 
 その人を想ってなのか遠くを見つめる目をする。
 
大輝「……そんなに気になるなら気持ち伝えてもいいんじゃない?」
 
りな「ううん、そんな勇気ないよ笑」
 
 顔を赤らめて恥ずかしそうにする。

 
 【大輝 side】
大輝「(え……好きな人いるの?あー……そう……。顔を赤くして可愛い……。誰だよこんな顔させるやつ!許せん!え……って事は俺告白する前に失恋って事?(涙))」


 ――――――――――

  後日とある撮影で6人集まる。
 
涼真 「ねぇ大輝くん元気なくない?もしかして今回本気?(こそ)」
 
一真「いや、俺も本気だけど?」
 
輝晶 「皆好意もってんだろ笑」
 
遥斗 「だよねぇ……りないると落ち着くもん。傍で支えて欲しいよねぇ……おかえりなさいって出迎えて貰いたい笑」
 
慧 「わかる!一緒にご飯作りたい!」
 
大輝「……りなさぁ……好きな人いるみたいなんだよねぇ……」
 
 ぼそっと大輝が言う。
 
「「「「「えっ!?」」」」」
 
 みながそれぞれ失恋した顔で落ち込む。
 その時一真が「俺はダメでも気持ち伝えたいから」
 と男気を見せる。
 
大輝「(かっけぇ……俺だってこんなにうじうじしてるタイプじゃない……でも今回は何故か前に出るのが怖い。振られたらもう来ないだろう……そういう人だ二度と会えないと思うと足が出ない……)」
 
――――――――――――――――――

  1週間後ー
 今日は一真がりなをご飯に誘っている……
どうしよう応援したい気持ちと応援できない気持ちが入混ざってぐちゃぐちゃだ……
 会えなくなるのも、一真と付き合うのも嫌だ……
不安を抱えてると一真から玉砕のLINEが来る。

 
りな「気持ちは嬉しいんだけど……好きな人がいるので……」
 
 まさかイケメンを振る日が来るとは……
 
一真「マジか……ね、りなの好きな人って誰?」
 
りな「まだ好きな人じゃ……いやきっと好きになってるんだね、その人も好きな人がいるみたいなんだ」
 
一真「はっ!?俺の知らない人?」
 
りな「いや……あの……知ってる人です……」
 
一真「誰?俺負ける気しないんだけど、人によっては何回もアタックするよ?」
 
一真君の熱い気持ちが伝わる。
 キチンと言わないと一真君に失礼だ。
 
りな「えっと……咲良大輝さんです。前に話した時に好きな人がいるとか聞いてたので……」
 
一真「えっ?聞いたことないけど……推しじゃなくて?」
 
りな「ネットでニュースになった人、本人からも推しとは聞いてるけど女性ですよね?なんかそんな感じで聞いてて好きの種類が難しくて……」
 
一真「いや……違うと思うけど(りな疎いもんな……)」
 
りな「でもそうじゃなくても8歳下だし、アイドルだし、周りタイプの人多そうだし……自信ないよ……片思いでもいいかなぁって……いずれ気持ちに決着つけるつもりなので……」
 
一真「そんな事関係ない……んじゃ、ちゃんと振られてきて?それでその後で俺のところに来てくれてもいいよ?」
 
りな「一真君……」
 
一真「(なんだよ大輝両思いかよ!ムカつくな笑)」
 
りな「そうだよね、伝えないと決着つかないよね!伝えるだけ伝えてくるよ、ありがとう!」
 
 とびきりの笑顔で一真に笑いかける。
 
一真「 (あーあ……この笑顔俺のものにしたかったんだけどなぁ……)」
 
 りなと別れてからため息をつく一真。
 
一真「(今回は大輝本気っぽいし、負ける気はしないんだけど……今回は譲るかなぁ……。久しぶりに胸が痛い……連絡くらいしてやるか……仲間だしね)」

 
 【大輝 side】
大輝「えっ!!??」
 
 一真からのLINE、その内容は衝撃的なもの。
 
大輝「(嘘だろ!?一真が玉砕……彼氏がいても乗り換えちゃうような男だぞ!?りなの好きな人ってどんだけいい男なの!?)」

 
 【りな side】
りな「(ふぅ……一真君ごめんね……そしてありがとう。自分の気持ちに嘘はつけないんだ……)」
 
 久々の恋愛ってこんなにも苦しいのか……年は重ねても慣れるものじゃない。
 しかし今は一真君のおかげで前向きな気持ちになれた。

 ――――――――――――――――
 日が経って月イチの仕出しの日、久しぶりにメンバーの皆を見ると元気なさそう。
 そんな中一真君が近づいてきて
 
一真「りな久しぶり!そういえば伝えたの?(コソッ)」
 
りな「まだ……タイミング合わなくて……」
 
一真「早めに行かないと言えなくなるよ?」
 
りな「うん……」
 
一真「あんまり長引くともう1回告白するけど?笑」
 
りな「ちょっっっ!(赤)」
 
 2人のやり取りはまるで付き合ってるように見える。
 
輝晶「あいつら仲良いなぁ……」
 
遥斗「まさか付き合ってる?……」
 
慧 「……ショック……」
 
 そんな中大輝が不思議顔をする。
 
大輝「(みんな一真の件知らない?いやしかしそれどころじゃねぇ!仕事が立て込んでて時間が取れねぇ……来週オフあるし予定聞いてみるか……俺もスッキリしたいし……)」

 
 その日のりなが帰る時に声をかける。
 
大輝「ねぇ!りな来週のこの日って仕事?俺休みなんだけどどっか出かけない?」
 
りな「大輝君休みなんだ?なんか忙しいみたいだしおうちで体休めたら?」
 
大輝「いや!いいの出かけたいの!」
 
りな「笑……その日はねぇお休みだね笑」
 
大輝「やったぁ!どこ行く?」
 
りな「どこでもいいよ?大輝君疲れてるんだし近場にしよ?」
 
大輝「OK、でもドライブしたいし……場所調べとく」
 
りな「じゃぁお弁当でも作ってく♪」
 
大輝「いいの?やったぁ♪」
 
りな「じゃぁ後で時間と場所決めて連絡するね!」
 
大輝「うん、わかったわ!」

 来週2人になる機会ができた。
 伝えるだけ伝えてスッキリしようと2人は同じように思う。

俺は一真にこっそり連絡した。
 
大輝「来週は俺が玉砕してくるわ笑 」
 
一真「頑張って笑」
 
 とだけ返信する。
 
一真「(なんだよ、来週が2人の記念日になるのか……ムカつくな〜)」

 ――――――――――――
 当日ー
 りなは久しぶりに少しメイクをして女性らしい格好をしてみる。
 おかしくないかな?こんなに人を気にしたの何年ぶりだろう……(赤)
 
大輝「お待たせー!」
 
りな「ううん 、そんな待ってないよ?お迎えありがとう!朝ごはん食べた?小さいおにぎり作ってきたけど食べる?」
 
大輝「マジ?食べてないから食べたい!」
 
りな「はい…で、どこ行くの?」
 
大輝「着いてからのお楽しみ♪」
 
 そう言って車を走らせる。
 
りな「あ、途中でコンビニ寄れる?飲み物買ってくる」
 
大輝「あ、俺も行く〜!」
 
 コンビニに着き2人で飲み物を買う。
 
りな「大輝君カフェオレ?」
 
大輝「うん、知っててくれたんだ笑」
 
りな「うん、SNSフォローしたので笑」
 
大輝「えっ?めっちゃ嬉しい笑」
 
 ちょっとしたお菓子も買い車を走らせる。
 途中車の中でおにぎりを頬張り楽しく話が弾む。
 
 着いた場所は1面ひまわり畑の場所。
 車を降りて景色に感激する。
 
りな「うわぁ!すごーい!」
 
大輝「すごいっしょ!」
 
りな「素敵な場所に連れてきてくれてありがとう!運転ご苦労さま!」
 
 とびきりの笑顔になるりな。
 つられて大輝も笑顔になる。
 
大輝「(こんなに喜んで貰えると連れてきた甲斐が有るな……)」

 
 しばらく散歩やらかくれんぼなんかしてはしゃいでる2人。
 
りな「はぁ〜楽しい♪」
 
大輝「ねぇ〜!りな……お腹空いた!笑」
 
りな「そっかお昼時だもんね笑木陰に入ってお昼ご飯食べよう?」
 
 近くの木陰にシートを広げてお弁当を出す。
 
りな「朝おにぎりだったからサンドウィッチにしちゃった笑おかずはこっちね?」
 
大輝「俺の好きなもんばっかじゃん!美味そう!いただきます!」
 
りな「外で食べるから尚更ね笑」
 
大輝「あ、卵焼き!ねぇりな食べさせて?って甘えてもいい?笑」
 
りな「笑 いいよ笑はい、お口開けて?笑」
 
大輝「アーン……うまっ!」
 
 ゆったりとお弁当を食べてる2人はとても幸せそうだった。

 【大輝 side】
大輝「(よーし!ドライブ行こう、どこにしよう……あ、ひまわり畑?いいじゃん!りな好きそう、ここで弁当とかありだな!)
  
大輝「(着いた!めっちゃいい所じゃん!りなもめっちゃ嬉しそう、笑顔キラキラしてて可愛い笑お弁当!俺の好きな物ばっかり!……美味い♪卵焼き食べさせてくれる……やばい顔赤くなるのバレる笑乙女か俺っ笑)」
 

 広いひまわり畑の光景そして青空。
 とても気持ちが良くて、お腹もいっぱいになった2人は会話は無いけど、とても穏やかな空気が流れる。
 
りな「気持ちいい……連れてきてくれてありがとう……」
 
大輝「うん……」
 
 ふわっと笑う2人。
 
大輝「……ねぇりな?少し眠いから寝てもいい?」
 
りな「いいよ笑運転してたからね、少し横になって?」
 
大輝「…………膝枕でもいい……?」
 
 キョトンとしたりなの顔。
 
大輝「(しまった!甘えすぎた?)」
 
 内心焦っていたさくだが、すぐにふわっと笑い「どうぞ笑」と言ってくれる。
 
大輝「嬉しい!やったぁ!遠慮なくごろーん!」
 
 と頭を乗せたらりなはその頭を撫でてくれる。
 
大輝「(あー気持ちいいいい……安心する……本当に寝ちゃいそう……)」
 
 丁度いい気温と風、段々と落ちてくる瞼、ついうとうととしてしまった。

 
 【りな side】
りな「(いいよって言ったものの恥ずかしい……けど喜んでくれるからいっかな……)」
 
 明るい髪の毛をそっと撫でながら景色を楽しむ。
 
りな「(こんなに素敵な景色を好きな人と一緒に見れるなんて……もうそれだけで幸せ……)」
 
 うとうと寝始めたさくを見て思わず言葉が出てしまう。
 
りな「……大輝君、好きだよ……」

 
 【大輝side】
 夢の中に入る瞬間、言葉を聞いた気がする。
 小さな声で「好きだよ……」と。
 でも眠気が勝ってしまい意識を手放す。

 1時間ほど穏やかな時間を過ごした頃、りなも不意に目を覚ます。
 大輝はまだ寝てた。
 
りな「……大輝君?そろそろ起きよ?」
 
大輝「うーんまだ眠い……」
 
りな「帰りにアイス食べてくんでしょ笑」
 
大輝「んぁぁぁあぁ!気持ちよかった……ありがとね、めっちゃ寝たわ笑」
 
りな「いえいえ、ただ痺れちゃったから少し待ってね笑」
 
大輝「うわぁぁぁ!ごめーん笑」

 
 【大輝side】
 心地よい目覚めで起きた、気持ちよかったぁー
コーヒーを飲んで目を覚ましつつ、りなの痺れが収まるのを待つ。
 ぼーっと景色を見ながらふと思う……
 
大輝「(帰りも大事な人運ぶしな……なんか寝落ちする前になんか言ってなかった?……いや夢?願望?……確認したくても怖くて聞けない…)」
 
 この空間を壊したくない、けどはっきりしないのも俺らしくない……
よし!と勇気を出す。
 
大輝「……ねぇりな?俺、寝落ちする時なに言った?」
 
 恐る恐る聞くと……
 
りな「えっ!?聞いてたの!?」
 
 と顔を真っ赤にしながら口を隠す。

 
 大輝君を起こして足のしびれを取っていると、不意に言葉をかけられる。
 思わず
「えっ!!?聞こえてたの!?」と言ってしまいしまった。
 これじゃぁ告白してるのと同じじゃん……
もうこうなったら腹を括るしかないか……
 りなは赤くしていたけど、スっと真剣な顔になる。
 
りな「本当はもう少し後で言おうと思ってたんですけど……咲良大輝さん……私はあなたが好きです。TVで見るアイドルの咲良大輝さんではなく、素の暗いところや落ち込んだり……そういう所も含めて。8歳も離れてるのに……伝えたい気持ちだったから……。聞いてくれてありがとう、こんなに気持ちくれてありがとう」
 
 目線を戻すと顔が赤い彼がそこにいた。

 
 【大輝 side】
 やっぱり……俺の願望じゃない……
 えっ!?ちょっ……嘘!?
 内心パニックになってると、真剣な顔をして告白される……。
 急展開過ぎて頭がついて行かない。
 顔が赤くなるのを感じる……本当?嘘じゃねーよな??
 俺今好きな人から告白されてる?何このシュチエーション……漫画なの??
 いや、すげー嬉しい両思いとか!!……しかもアイドルの俺じゃなくて素の俺が好きって……
 
大輝「あ、あの……俺……」
 
 ダメだ!言葉が上手く出ない!

 
りな「あー、うん、無理に答えなくていいよ?玉砕するつもりで言ったし……解ってる。関係変わっちゃうかもだけど伝えたかったんだ。ごめんね、困らせて……さっ帰ろ?近くの駅で下ろしてくれていいよ笑気まずいでしょ笑」
 
 と、りなはさっさとと帰り支度をし始める。
 
大輝「違う!正直びっくりしたの!……俺も言っていい?……りな、俺も好きです……」
 
りな「えっ?……嘘……………嬉しい…………」
 
大輝「ごめん……すぐに言葉が出なくて……前から一緒にいると安心するし素が出せるし……色々含めて気がついたら目で追ってて……歳も8歳も下の俺なんかって諦めてた……。同じ気持ちですげー嬉しい!だから……泣かないで?」
 
 そっと頬に伝う涙を拭ってくれる。
 
りな「ごめん、嬉しすぎて……もう恋愛は諦めてたから……。最後に好きになったのが大輝君で良かったなんて思ってた……」
 
りな「いいよ、俺がりなの最後の人で……。俺を選んでくれてありがとう。俺と付き合ってください」
 
りな「はい……喜んで……」
 
大輝が抱き寄せる、そしてりなはそっと大輝の背中に腕を回す。
 
大輝「ねぇ……俺今幸せすぎるから……キス…していい?」
 
 俺にしては珍しくお伺いした。
 りなは頷きそっと目をつぶる 。
 触れるだけのキスだけど心から満たされる。
 
大輝「……駅なんかで下ろすつもりないから一緒に帰ろ?」
 
りな「うん、アイス食べて帰ろ?」
 
大輝「うん!ねぇ車まで手を繋いで帰りたい!」
 
りな「ふふっ笑そうだね手を繋いでいこう?」
 
 2人の寄り添う影がひまわり畑に伸びる。

 ――――――――――――
その日の夜ー
 
大輝『俺たち付き合う事になりました♡』
 
 とグループの連絡板に連絡が入る。
 
 一真は皆を見ると滅茶苦茶悔しがってる……なんだ同じじゃん笑
ムカつくから「泣かせたら俺が奪います!まだ諦めてません!」
 と送ってやった笑
 それに続くかのように皆も
 
輝晶「即振られちまえ!」
 
遥斗「俺がもらう!」
 
慧 「俺が先だったのに!」
 
涼真「泣かせたら承知しねぇ!」
 
 大輝、敵多いなぁ笑
 まぁ隙あらばかっさらうけどねぇ笑

大輝「くそぉ…………あいつら……。りなどんだけメンバーにモテてんの??」
 
りな「えっ?うーん……全くモテてる覚えがないんだけど……?」
 
 今までを思い出してるのか難しい顔をする。
 
大輝「(この無自覚さ……危機管理のなさ……本当に8歳上なの……?笑まぁ今後は俺がいるし、邪魔させん!)」

 
 帰りの車の中で急に静かになったから横を見るとりながうとうとしていた。
 
大輝「(弁当で早起きしたからかな……?可愛い……)」
 
りな「はっ!ごめんうとうとしちゃった……助手席の人が寝るの嫌だよね?」
 
大輝「そりゃ友達とかでしょ?笑いいよ、寝てなぁ?」
 
りな「うっ……じゃぁお言葉に甘えて少しだけ寝るね……」
  
 そういうとすうっと寝てしまう。
 
大輝「(可愛い…安心してくれてる証拠だもんな、寝顔見てたいけど運転がんばる。……でも少しだけ手を触ってていいかなぁ……。あったかい……ダメだ顔がにやける笑……そういえば埼玉だっけ?近いけどこんな仕事してると遠距離だよなぁ……。近くに引っ越してくれないかな……もういっそ一緒に住んじゃう?いやいやまだ早いだろ俺笑)」
 
 大輝の頭は次のことでいっぱいだった。

―――――――――――――――― 

 大輝「りな?着いたよ?」
 
りな「……え、あ、ごめんこんな所まで!」
 
大輝「りなさぁ……いずれでいいから近くに引っ越して来ない?俺こんな仕事だし近いけど遠くてなかなか会えなさそうだし……咲良さん寂しいなぁと思いまして……」
 
りな「そうだね、すぐじゃないけど考えておくよ」
 
大輝「うん、毎日連絡するね?」
 
りな「私もできる限り返信頑張るね笑」
 
大輝「ちょっとそこ頑張るの?笑」
 
りな「ふふっ笑あんまり遅いと仕事に支障が出るよ?帰ろ。送ってくれてありがとう!」
 
りな「いいの……ねぇおやすみのちゅーしていい……?」
 
りな「うん……」
 
 車の中でふたつの影が重なった。

 
 翌日、6人で集まる仕事だったんだけど、大輝はそれはそれは大層ご機嫌でうるさい笑
 メンバー皆からいじられ、睨まれてる笑
あーあ早く別れてもいいんだよ?って思う俺も相当いじわるだよねぇ(by一真)

――――――――――――

  付き合うことになって浮かれてる俺だけどお互い忙しいからか、中々会えずにLINEでのやり取りになっている。
 週一回会えるか会えないかと思ってたけど……ここまで会えないとは……寂しすぎる。
 そうこうしてる間に1ヶ月が過ぎて、明日は月イチの仕出しの日になる。
 あの告白から久しぶりに会える!

りな「こんにちわ、お久しぶりです」
 
鶴田「こんにちわ、今日もありがとうございます」
 
 そんなやり取りをしてるとメンバーが控え室に入ってくる。
 
輝晶「あ!りな!ちょっと何なん聞かせてもらうよ!」
 
遥斗「りな〜?男を見る目ないよ?俺にしときな?」
 
涼真「りな姉!泣かされたら言ってね!僕怒るから!」
 
 等など言いたい放題笑
 
大輝「ちょちょちょ!寄らないで!離れて離れて!」
 
 奥から大輝がやってくる。
 
りな「大輝君!久しぶりだね♪」
 
大輝「お、おう……元気?」
 
一真「ねー……ここだけ空気甘いんだけど……」
 
慧 「ムカつく大輝…」
 
りな「今日は中華作ったよ、温かいうちに食べてね?せっかくの休憩でしょ?笑」
 
一真「美味そう、りな俺とお話しながら一緒に食べよ?」
 
りな「一真君ひとつの事しか出来ないでしょ笑食べて?近くにいるから」
 
 って言うとすごく嬉しそうに「やっぱ分かってるねぇ笑」と言われる。
すると大輝が不貞腐れてるから「大輝君もこっちおいでよ?」と言うと笑顔になりご飯を取りに行っている笑
 わかりやすい笑

 片付けを終わらすと大輝君がコーヒー買いに行かない?って誘ってくれる。
 
大輝「終わったら帰るの?」
 
りな「うん明日仕事だし」
 
大輝「そっか……寂しい……」
 
りな「大輝君終わるの何時?」
 
大輝「んー……頑張って19時かなぁ……」
 
りな「じゃぁ本屋に寄ったりするから送ってくれますか?」
 
大輝「えっ!?いいの!?送るよ!俺早く終わらす!」
 
りな「頑張ってね笑あ、耳貸して?」
 
大輝「?」
 
りな「本当は少しでも一緒にいたいんだ……」
 
 とてへっと笑う。
 
大輝「くそぉ…ちゅーしたい……」
 
 と顔を赤くして悔しがる。
 
りな「終わったら連絡してね?この辺に戻ってくるよ」
 
大輝「ん、わかった。暗くなったらお店入っててね?危ないから!」
 
りな「はーい!じゃ後でね♪」
 
 とりなは帰っていく。

 
 【大輝 side】
大輝「(あの日以来久々にりなに会える!超嬉しい!……来た!顔がニヤけちゃう笑)」
 
 ねぇなんでメンバーにモテてるの?俺のだよ?かき分けて目の前に来るとどきんとして言葉が出ない……少年かよ笑
 くそー!一真!お前諦めてねぇなー!譲らねえからな!
 少し話す時間があったからりなと一緒にコーヒーを買いに行く。
 明日仕事なのか……俺も終わっても19時だしなぁ……しょんぼり俺が残念がっていると「待ってるから、送って?」なんて可愛いことを言ってくれるから即答。
 当たり前。
 その後で「もう少し一緒にいたい……」なんてきゅん過ぎて心臓が持たねぇ!
 抱きしてちゅーしたい!

―――――――――――――――――― 

  大輝君に送ってもらうと不意に抱きしめられる……あぁ……
 好きな人の腕はなんでこんなに安心するんだろう……

 今日のキスは角度を変えて何回もされる。
 唇が離れて目が合うと自然と「好き……」と言葉が出てくる。
 その言葉を聞いた大輝が強く抱きしめる。
 
大輝「りなー……早く越してきて?咲良さん寂しくて元気なくなりそう……」
 
りな「うん…できるだけ早く物件探すよ……」
 
大輝「俺の階1部屋空いてるみたいなんだよねぇ……どぉ?」
 
りな「えっ?無理だよ!高くて払えない……」
 
大輝「いいの、俺が払うから……近くにいてすぐ会える距離にいてくれた方がいい……」
 
りな「でも……」
 
大輝「じゃぁ、俺のためにご飯作って?それが条件♪」
 
 と耳元で囁かれると私は顔を赤くする。
 
りな「バカ……アイドル出してくるなんてずるい……」
 
大輝「うふふ笑……ねぇ……ドキッとした?」
 
りな「ん、した……。私は会う度にドキドキしてるよ……?」
 
 と素直に上目遣いで言う。
 大輝はみるみる顔が赤くなり口を抑える。
 
大輝「(なんちゅー破壊力……)」
 
りな「大輝君、明日もお仕事でしょ?そろそろ休まないと……」
 
大輝「……ん。帰るよ……」
 
そういう大輝君はとても寂しそうでつい袖をつかんでしまう。
 
りな「……帰る前にもう1回キスして?」
 
大輝「…っ!(あーもう可愛すぎる!持ち帰りてぇ!)」
 
 ふたつの影が重なるのを月だけが見ていた。

――――――――――――――――――――――
 
 月日が流れて引越しが終わる(結局押し切られた)
 同じフロアに引っ越して貰ったのに……
 中々会えない日が続いてる……何故だ!?
ここのところ帰宅が深夜ってこともあって無理に会いには行けてない。
 
大輝「(りなは会いたいと思ってないのかな……)」
 
 と時々不安になってしまう。
 ふと携帯が震えて連絡が来た。
 
りな『お疲れ様!今日も遅くまで仕事かな?』
 
大輝『お疲れ様!多分23時くらいかも?』
 
りな『そっか!私今日も早かったから先に寝ちゃうね!おやすみ!お仕事頑張ってね』
 
 連絡が終わると輝晶が近づいてきた。
 
輝晶「大輝ーこれチェックして?……最近りな見ないけどなんかあった?」
 
大輝「いや、こっちで仕事見つけてから全然会えてない……朝から仕事だし。俺は深夜近くまで仕事多いし。慣れるまでは仕出しの仕事も断ってるみたい」
 
輝晶「ふーん……だから顔に出てるのか笑」
 
大輝「えっ!!?出てる?そんなに出してないんだけど……」
 
輝晶「長い付き合いだからねぇ〜笑…大輝が部屋借りてんだったら鍵とか貰ってんじゃないの?」
 
大輝「貰ってるけど……俺が帰ってくるの遅いから……、りな今朝も5時過ぎに起きるみたいだし……。さすがに引っ越しさせて慣れない場所や仕事で無理させたくなくて……」
 
輝晶「んー、だなぁ。どれくらい会ってないの?」
 
大輝「……もう3週間くらい?」
 
輝晶「顔くらい見せたらいいのに笑」
 
大輝「んー……なんか今回は遠慮しちゃうんだよね……今までこっち都合で動くこと多かったんだけど……」
 
輝晶「……本気なんだな笑まぁわかっていたけど……でも俺らもりな好きだし、遠慮してんならガンガン誘うけど?後悔すんなよ?(ニヤリ)」
 
大輝「いや、ダメだ!絶対譲らねぇ!」

 
輝晶に言われたからじゃなくて俺も顔が見れないのが限界で……
 
大輝「(今日は寝顔だけでも見に行くかな……)」
 
 深夜近くに帰宅して自分の事を少ししてりなの部屋に向かう。
 
ガチャ。
 
 りなの猫たちが起きてくる。
 
大輝「こんばんは、久しぶりだね笑」
 
 挨拶だけ済ますと寝室へ向かう。
 りなはもちろん寝てる……。
 ベットマットの端に座り顔を覗くとすぅすぅと寝息が聞こえる。
 
大輝「……可愛い……会いたかった……りなは会わなくても平気だった……?」
 
ぼそっと小さく言いながら顔に触れとりなの目がうっすらと開く。
 
大輝「……ごめん起こしちゃった?会いたくて来ちゃった……」
 
りな「ん……、さく?」
 
 ぽやぽやとした声で答えながらもりなの頬に当てた俺の手をそっと触れる。
 
りな「……さく、会いたかったよ?なかなか会いに行けなくてごめんね……」
 
大輝「んーん……ねぇ抱きしめてもいい……?」
 
りな「……いーよ、おいで?」
 
 と手を広げてくれる。
 会えない時間を埋めるようにぎゅーと抱きしめる。
 りなの体温と匂いに急に安心する。
 
りな「明日休みだから夕飯作って待ってようかなと思ってたんだ……。でも仕事忙しくて寝落ちしてるみたいだから……」
 
大輝「あ…SNSチェックしてくれてるのね笑忙しいのはありがたいんだけど、それとは別なの。顔みたら安心するし元気が出るの。お互い相手を想って遠慮してたのかぁ……良かった……。俺こんなだし寂しい思いさせたかなとか思っちゃって……」
 
りな「ふふっ笑お互いごめんなさいだね笑でもいい大人なんだしその辺は分かってるつもりだよ?……でも嬉しい……会いに来てくれて……」
 
大輝「んー!!……好きだよ!」
 
 ぎゅーっと抱きしめ合う2人。
 
りな「明日は朝からお仕事?」
 
大輝「ん、朝早いから顔みたら寝ようかなって……」
 
りな「えー……あと3時間位じゃん……早く寝ないと…」
 
大輝「うん……帰る……」
 
 寂しそうに言うさく。
 
りな「私、もう起きちゃったし、そっちの部屋に行っていい?」
 
大輝「えっいいの?」
 
りな「うん、さくが寝て起きるまでいるよ笑」
大輝「めっちゃ嬉しい!」
 
 
 軽く上着を着て、さくの部屋へ向かう。
 
りな「さくの部屋久しぶりだな笑……さくまだやることあるの?」
 
大輝「んーもうちょっとだけ……」
 
りな「インスタントだけどカフェオレ持ってきたけど飲んで寝る?寝れないか笑」
 
大輝「いいの?飲む!」
 
りな「はいはい笑キッチン借りるね〜」
 
 と進もうとするりなを壁ドンで止める。
 
大輝「……でも先にキスしたい……」
 
 グイッとりなを抱きしめて2人は長い事キスをした。
 
大輝「(1ヶ月近く会えなかったけど……こんな短時間でこんなに満たされるなんて……本当に出会えて良かった……)」
 
 唇を離しおでこをくっつけて2人して笑う。
 朝早いんだから少しでも寝なさいと寝かされ、朝起きるとソファーに座って笑顔で「おはよう」と言ってくれるから……。
 そりゃ抱きしめるだろ笑
 ぎゅーした後はすぐに用意して、アイドルの俺に変わる。
 
りな「行ってらっしゃい!」
 
大輝「帰る時連絡するね?」
 
りな「うん、うちに来てね?ご飯作っとく」
 
大輝「…行ってらっしゃいのちゅーして?」
 
 って言うとちゅっとしてくれる。
 ……今日俺めっちゃ頑張れる気がする!
 車の中で悶える俺笑くぅー幸せ!

 ――――――――――――――
 朝の仕事を終え次は6人の仕事の打ち合わせ。
 しっかり仕事して今日の業務終了!
 りなに連絡してると遥斗から「大輝〜飯食いに行く?」と声がかかるから……
 
大輝「いや、帰る!今日はご飯作ってくれるんだって♡」
 
輝晶「……………………」
 
遥斗「あ、そ。……破局しちまえ笑」
 
一真「……羨ましい……」
 
慧 「……あーりなのご飯食いたい……」
 
涼真「大輝アニメの嫁に集中してもらっていいよ?りなは俺が貰うし」
 
大輝「絶対しません!じゃぁーな〜笑」
 
 帰る間際に輝晶と目が合う。
 にって笑うから笑顔で返して急いで帰る。

―――――――――――――――――― 
 夜――
 荷物を置いてからりなの部屋に向かう。
 
大輝「ただいまぁー」
 
りな「おかえりなさい」
 
 パタパタと足音がして出迎えてくれる。
 
りな「お仕事お疲れ様、ご飯もうすぐできるよ?」
 
大輝「めっちゃいい匂い!あーお腹減った笑……あ、おかえりのちゅーして?笑」
 
りな「はいはい笑 ………………ちゅっ♡」
 
 中に入ると部屋の空気がとても温かいものに感じる。
 
りな「無難にハンバーグにしちゃった…大丈夫かな?」
 
大輝「ハンバーグとかめっちゃ久しぶり♪美味しそう!」
 
りな「今温直すから座ってて〜」
 
大輝「うん、手洗ってくる!」
 
手を洗って戻ってくるとご飯の用意がされていた。
 
りな「さぁどうぞ召し上がれ笑」
 
大輝「いただきます!美味っ!」
 
 自分の為だけの料理ってこんな美味いのか……。
 俺はは口いっぱい頬張た。
 水を出されて「もっとゆっくり食べなよ笑」と言われたけど、めっちゃうまいんだもん!

 
大輝「ぅぅ……食べすぎた……」
 
りな「本当によく食べたよね笑」
 
大輝「だってめっちゃ美味しかったんだもん……」
 
りな「いいよ、少し横になって消化して?笑」
 
 ぼーっとTVを見ながらゴロゴロする。
 
大輝「(あーお腹いっぱいになると眠い……)」
 
 うとうととしだす。
 洗い物を終えて戻るとさくがうとうとしてた。
 
りな「……急いで帰ってきてくれてありがとうね……」
 
 ふわふわ頭を撫でた。

 こうして2人は会える時間を大切にして信頼を重ねていった。

 【大輝 side】
 やっぱ別々の部屋に帰るの寂しい……。
 もっと時間を共有してお互いわかり合えたら一緒に暮らせるようにしよ!
 ふふっ笑楽しみだなぁ♪
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