クズなキミからの不適切な溺愛
──『いま会社の隣のカフェ前。一緒に帰ろ』

(あ、吉良くんだ)

彼は今日、仕事先から直帰予定だった為、会うのは明日のはずだったのだが、そのメッセージを見て私はすぐに笑顔になる。

『うん、すぐ行く』

そう送ればエレベーターがちょうど到着し扉が開いた。

(!)

「お疲れ様、どうぞ」

「…………」


私はエレベーターの中の和馬と目が合って、乗り込もうとした足を止めた。

「早く乗ってよ」

「先に行けば」

「そんなに嫌な顔しないでよ。話があるから」

私は少し迷ったが、和馬とメールの件について話す機会だと思い直しエレベーターに乗り込んだ。

「先に私から話ある」

「何かな?」 

「LINEブロックしたら今度はメールとか何考えてるの? 迷惑だからやめて」

吉良くんには言ってないが、和馬から私に三日に一度の頻度で復縁を迫るメールがきているのだ。

「迷惑? ていうかまだ美蘭とのこと怒ってるの?」

「あなたのことなんてどうでもいい。もう構わないでって言ってるでしょう」

「素直になりなよ。ヨリ戻したら結婚してあげるから」

「いい加減にして!」

「光莉──」

(!!)

和馬が私にグッと顔を近づけてきて、思わず手を振り上げそうになったが、グッと堪えて代わりに和馬を突き飛ばした。
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