That's not such a big deal, is it?
「あいつは体育館を出た途端、『ちょっと寝てくるわ!入浴時間になったら起こしに来て〜』とか言って保健室に行ったぞ」
たしかに、葉菜彦なら言いそうではある。
その光景を想像してみた春風は苦笑する。
それにしても、こんな状況に陥っても普通に寝ようとしているところを尊敬してしまう。
「じゃあね。ありがとう」
そして、ドアノブに手を掛けてみる。
今回はすんなりとキィ…と音を立てて扉が開いたので、そのまま部屋へと足を踏み入れた。
部屋に入ってから、一番最初に思ったことは案外コンパクトだということだ。
それもそうか。
国語科室と図書室と自分たちが普段入れない教室だけを居住スペースとしているように見えるし。
そこまで、使えるスペースがなかったのだろう。
その分、個室感があるように思う。
部屋を見渡してみる。机の上にはパソコンが置いてあった。
パソコンの画面には手書きであろう文字で大きく「調べ物用」と書かれている付箋が貼ってあった。
ここまで主張するなんて…調べ物以外にパソコンを使ってほしくないのだろうか。
他に目を引くものと言えば、「使用済みアイテムボックス」「新規アイテムボックス」と表記されている箱型の入れ物が二つあることだろうか。
春風はこのボックスを見て、確認したいことがあったので、スマホを開いてルールというアプリをタップして、《ゲームマスターからのお願い》という項目を再度読み直した。