家族になった来栖くんと。
─────言い訳だよな、そんなもの。
怖かったんだ。
白山さんの安全と格好つけて、保身に走ったのも事実だった。
「そもそもタイプじゃない。そーやって知らないとこで噂されんの……ほんと迷惑だから」
だれも知らない秘密を言うならば、俺は小学生の頃にいじめられていた。
親の都合でこの街に引っ越してくる前の学校で、とあるクラスメイトとばかり仲良くして贔屓だと、あることないこと勝手に流した誰かが発端。
その刃が仲良くしていた男の子に向かって、いつの間にか立場は逆転。
庇った俺が今度、独りになっていた。
だからこういう場合は両方が落ちる前に食い止めないといけないんだ。
俺は、そんな過去の教訓を活かしたかっただけ。
「てか、それって誰から聞いたの?その噂の発端ってだれ?」
「俺はキオから聞いたけど」
「あ~…、あたしは───」
そこで聞いた名前こそ、俺たちの関係を壊してきた人間だと。
白山さんからすれば、裏切り者。
でも俺からすれば、まさに納得だった。