家族になった来栖くんと。




きっと北斗くんのところにも警察から連絡が行っているだろうし、一部始終の内容も知っているはず。

ありふれたお祭りの1日が、まさかここまでの事件になるなんて……。


ただ、お兄ちゃんが弁護士として事実に基づいた上で供述した点がとくに強かった。


犯人たちは薬物所持の疑いもかけられて書類送検や逮捕をされていき、着々と片付いているという。



《つぐみ。俺の知り合いの家にね、猫の赤ちゃんが生まれたんだって。それで俺、1匹引き取っちゃったや。茶トラだったから名前は茶太郎って名づけたんだ。写真も送っておくね》



ボイスメモで届いた、変わらない声。

彼に何を伝えたいかと聞かれれば、ごめんねという理由のない謝罪だけ。



《…俺は変わらないから安心して?休み明けの学校でまた会いたいし、そうじゃなくても声聞きたいと思ってるし、メッセージも待ってる。それに……俺の気持ちも変わらないから》



じわっと涙が浮かんで、既読だけを付けてベッドに潜った。


どんな顔をすればいいの。

どんな声で話せばいいの。



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